2024.02.10 先日、佐伯史編さん市民講座「明治時代の佐伯の衣食住」(講師段上達雄氏、別府大学教授、佐伯史編さん委員会副委員長)を拝聴した。 特に興味深かったのは海岸地方の食を支えた「段々畑(段畑)」の意味するところである。いつ頃から拓かれたか不分明であるが、これを獣害から保護する「シシ垣」は江戸時代末頃から明治にかけて造成されている。 この地方に特有の「沈降海岸(リアス式海岸)」の海岸線から尾根までまるで天を衝くようなその段々畑(想像でしかないが)に作付けされた作物は「唐芋」と「裸麦」である。かつて海岸地方ではほぼ100%「麦食」であった。芋と麦さえあれば生きる為に必要な「澱粉」が十分…