数年前に知恩寺秋の古本まつりでキクオ書店の和本均一台に、明治期の法学関係の受講ノートらしき物が数冊出ていた。写真を挙げた表紙に「英国私犯法講義」とある物がそのうちの1冊で、買った理由がよく分からない。1冊200円3冊500円だったので、2冊400円で止めずに3冊目として選んだのかもしれない。いずれにしても、「司法大臣伯爵山田顕義殿」という記入に惹かれたのだろう。山田は、初代司法大臣である。 ただし、司法大臣に提出された原本であれば何かしら痕跡がありそうだが、そのようなものはない。また、当該記入は袋綴じの背表紙に当たり、別の大臣宛提出用の反古を袋綴じ用に使っただけかもしれない*1。 表紙には、「…