泡坂 妻夫(あわさか つまお、1933年5月9日 - 2009年2月3日 )は日本の推理作家。本名は厚川昌男。ペンネームは本名のアナグラムである。東京都神田鍛冶町生まれ。
紋章上絵師の家業を継ぐ傍ら、趣味で多くの創作奇術を発表。1976年、名探偵・亜愛一郎(ああいいちろう)の登場する「DL2号機事件」(幻影城新人賞佳作)を発表し作家活動を始めた。
推理作家としては、『生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術』や『花嫁のさけび』のような超絶技巧に挑戦した長編、<名探偵亜愛一郎シリーズ>や短編集『煙の殺意』に見られるチェスタートンばりの逆説を駆使した短編群など、実に独創性に満ちた傑作をいくつも書いた。泡坂は、間違いなくミステリ史にその名を刻まれるべき巨匠である。
2009年2月3日、大動脈乖離により東京都内の病院で死亡。
また、著者のミステリや奇術に対する考え方を窺う上で、エッセイ集『トリック交響曲』(1981.02)が参考になる。