医師不足、後継者問題、施設の老朽化。日本の地方医療は今、深刻な課題に直面しています。地域に根ざした病院が、その歴史に幕を閉じるケースも少なくありません。そんな中、閉院の危機に瀕した病院や介護施設の事業を積極的に引き継ぎ、広域的な医療・介護ネットワークを構築することで地域医療の維持に挑む医療法人が北海道にあります。今回は、その「医療法人社団心優会」の決算公告を深く読み解きます。しかし、その決算書が示すのは、負債が資産を上回る「債務超過」と、約7,300万円の当期純損失という厳しい経営の現実でした。地域医療を守るという崇高な理念の裏で、同法人が直面する経営課題とその再建戦略に迫ります。 今回は、北…