江戸時代初期、ある地で営まれていた青姫の郷という異郷の物語。 その設定がファンタジックであり、かつ不可思議さと奇妙さを伴う小社会が描き出されていく。青姫の郷に流浪の末に迷い込んでしまった杜宇という男がその里でサバイバルしていく。だが、杜宇を因として、青姫の郷を消滅に導いていく果となる。どのように・・・・・・それがこの物語。 著者のこれまでの作品群とは趣が異なっていると私は思う。 「読楽」(2020年9月号~2021年1月号、2021年5月号~2021年12月号)に連載された後、加筆修正され、単行本が2024年9月に刊行された。 この小説は、杜宇が迷い込んだ異郷がどこにあるのかは不詳。特異な小社…