羨望

2020年3月号掲載 毎日新聞夕刊報道グループ記者（当時）／藤原章生 「お寺に入ってから、一切の比較対象から下りる、というふうになりました」 先日、長野市で再会した小山さんがぽろっとそんなことを言った。何度か挨拶したことはあるが、じっくり話すのは今回が初めてだった。 いま69歳の小山芳一さんは営業マンを経て40代で独立し、妻と二人で市内で喫茶店を開いていた。料理は妻が、コーヒーは小山さんが担当し店は繁盛していたが、妻も次第に長時間労働がきつくなり、２年前、思い切って店を閉じた。 67歳で引退した小山さんはその５年ほど前から、檀家をしている市内の長谷寺に通い、厠から廊下までをピカピカに磨く無料奉…

先日、久しぶりに強く人を羨ましいと思った。生まれたときからの関係性があり、自分にはとうていできないことをなさっていて、自分がやろうとしてもできるものでもない。人がやらないことをやる、ということに自分は価値を見ているらしく、その人の独自性が羨ましかった。ここから自分なんての否定に走ったのだけれど、そうはいっても自分ができることではないのだとまとめに入った。なげやりではなく、まったくのあきらめでもなく、自分への温かい納得である。こうなったらいいのにとかこうしたいもあるけれど、もう朝が来てくれればそれだけでうれしいような漫然とした気持ちだ。羨ましさははあれど、それで悲観的にならなくてもよかった。自分…

メジャーの大谷翔平選手が、2年連続それも満票という史上初の快挙を成し遂げてMVPに選ばれた。日本人の一人として、心から祝福したいと思うが、この大谷選手を代表として人間の魅力について、あらためて気付かされることがある。

嫉妬のストラテジー（Jealousy Strategies）とは、人間の感情である嫉妬を利用して自身の関係や地位を守ろうとする行動や戦略のことを指します。嫉妬は他者が持っているものや成果に対しての不平や羨望の感情であり、自己評価や自尊心に関わる要素があります。 嫉妬のストラテジーは、以下のような形で現れることがあります： 1. 社会的比較: 自己と他者との比較を通じて優越感を保とうとする行動です。他者よりも優れた成果や所有物を持つことで、自己の地位や評価を高めようとします。 2. 妨害や敵意の表出: 嫉妬や羨望を感じた場合、他者の成功や幸福を妨害しようとする行動が見られることがあります。嫉妬か…

〇何を着ても似合わない 僕はものすごくネガティブで、世の中をいつも斜め下から横目で見上げて、僻み根性丸出しの思考の持った男だと思うことがあります。 そして僕がその僻み根性で、いつも不満に思っているのは、どうして僕は何を着ても似合わないのだろう。自分ではかっこいい服を着て、颯爽と町を歩きたいと思うのですが、どう見ても派手な衣装を着せられた猿回しのお猿さんにしか見えないのです。 これでは女性にモテないじゃないの？ 〇何をいまさら 今年、齢６５歳を超えようとしている僕は、いまさら女性にモテるだの、モテないなどと、男女のことについてワイワイガヤガヤと騒いでみても、どうにもならないことくらいは合点承知の…

photo-ac.com 作者: bBearさん 【#年末ジャンボ宝くじ 明後日まで】 twitterのプロモーションで表示されていたから思い出した 年末ジャンボ宝くじ発売期間は 2022年12月23日金曜日迄です 宝くじに当選したのは私ではなかった 私が購入した後に その時一緒に居合わせた連れは 私が宝くじを買うという行為を 自身が行ったことがない行為をする場に 初めて居合わせた為 自分も宝くじを買ってみようという 衝動にかられたらしい これはきっかけでもなくて ただ釣られて 買ってしまっただけだろう 当時、私は遠出だなと感じた外出先で 宝くじ売り場があると 少額を記念と称し宝くじを購入して…

『鏡に映る、理想の自分』になるには、人間修養が必要！ 『人は自分を映す鏡』と云いますよね。 先日、学生時代からの友人と呑んでいて、あら ためて痛感しました。 その友人は学生の頃『私の家族が、羨ましい』 と感じていて、時々、私が傷つくことを云って いたと、すまなそうに語っていました。 小学生の時に、両親が離婚した不幸な境遇が、 彼を『羨望の虜』にしていたことは、気づいて いたし、私に対する侮辱は、気にしないように していたので、むしろ率直に話してくれたこと を嬉しく感じました…😀 でも２軒目の店で呑んでいると、酔いが廻った せいか、彼は再び、私を侮辱する言葉を発した のです。おそらく、心では肯定…