人生には様々な変化がある。会社員と言うレッテルを手放した後は、特に“心の在りよう”が随分変化した。チームや会社に対する責任感やオーナーシップという重い鞄は下ろし、思考やクリエイティビティの縛りがなくなり、その代わり絞り出す力強さが失せた。今まで考えたこともないことを考え、感じ、それらを風の中にまき散らし、残していくことに執着心などない。 しかし、何らかの“欲”が失せたのかというと、そうではない。いつも“何かを探している”。そう。“満たしたい”のだろうと思う。 小説、例えば文芸書であろうが、サスペンスであろうが、ビジネス書であろうが、リベラルアーツ系の本であろうが、行間に隠された何かに対して一種…