作者:木皿泉NHKのドラマのシナリオ本、すいか<1>の続き。 ──────────────────────────────面と向かって相手に説教できる大学教授の夏子も、大好きな住人を支えるために料理の研究をするゆかも、自分の生き方に背くから大手出版社をけった絆も、今の生き方から抜け出したくて3億円横領した馬場も、自分らしく生きているように見えて、それぞれみんな悩んで生きている。唯一、基子はこれといった信念も行動力もなく 悩んでるから、主人公になったのかな、と思う。そしてそんなすっきりしない基子と、主要メンバーの中では一番人生経験のある夏子との会話が、すごく刺さる。「私は、自分の20年先まで見え…