炭鉱のカナリア、警鐘を鳴らす存在。かつて炭鉱で働く人が有毒ガスに敏感なカナリアを連れて現場に入り、危険察知に役立てたことからこの言葉ができた。 香害、低・高周波の騒音、日光や一般的に用いられる化学物質など、大多数の人には何でもないものが、ある一定の人には体調不良を引き起こす。過敏症と呼ばれる状態に苦しむ人々は、もしかしたら現代社会における炭鉱のカナリアかもしれない。 カナリア外来へようこそ (角川文庫) 作者:仙川 環 KADOKAWA Amazon (あらすじ) 保泉クリニックでは毎週水曜日の午後、予約制で過敏症外来が開かれる。化学物質過敏症で人工的な香りに苦しむ女性、夫源病を疑う主婦、味覚…