高殿円

あらすじ・概要 義父と結婚させられそうになって逃げだしてきたルーは、京橋のキャバレーグランドシャトーにたどり着く。ルーはそこのホステスとして働くことになった。キャバレーのナンバーワン、真珠はどこか不思議な魅力を持つ女性だった。ルーは寮で真珠と同居することになる。 美しいがどこか危うい女と女の友情 恋愛ではなく、主人公ルーとグランドシャトーのナンバーワン、真珠の家族愛とも友情とも取れない関係を軸に話が進んでいきます。 ルーが真珠に母親を投影する姿は、一見微笑ましく見えても危うさが伴います。ルーが実質的に家族を失い、孤独になってしまってからはその危うさが加速します。 寮でチキンラーメンを食べ、自炊…

税金とか国税局とかに関係する本を読みたくて、レビューの評価も高めだったこの本を購入した。 『トッカン 特別国税徴収官』（高殿円著） 内容 税金滞納者を取り立てる皆の嫌われ者である徴収官の物語。 感想 引き込まれる感じがあり、読みやすくて、割と短い期間で読み終わった。途中展開がちょっと無理じゃないかなと思って気になった部分は少しだけあったが。 徴収官の仕事である取り立てがメインのストーリーであるが、新米徴収官ぐー子の家庭の話も絡んでくる。1章の「死神と葬式女」だけは割と独立していて、登場人物の私生活が絡んでこないエピソードとなっていていた。 解説を読むと、『著者の高殿円さんは『銃姫』『プリンセス…

読書は大好きで常に何かしら読んでいるのですが、何せ記憶力が頼りないアラフィー。 読み終わってしばらくすると「あれ、面白かったんだけど、どんな話だったっけ？」と、果たして読んでいる意味があるのかというくらい、覚えていないことが多くなってきました。 そんな私の記憶にもバッチリ印象に残った本、3冊をご紹介します。 キンドルのおすすめがきっかけで、いずれも初めて読んだ作家さん達。 まずは奥田英朗さん「邪魔」 サスペンスや犯罪小説にはあまりハマらないタチなのですが、気づけば上下巻とボリュームたっぷりの本を読了。 平凡なサラリーマンとパート主婦、子供二人の家庭がじわじわと危険に晒されていきます。 発端は夫…

ブブー、アウトです。 血液検査の結果は、数値が上がっていた。 今飲んでいる薬は、副作用が激しくて、とても続けられないと訴える。 でも、泥縄で今朝に限って、その薬を飲んで病院に行った。 お腹がゴロゴロ、一時も静かにならない。 昨日は1日それに悩まされていた。 先生から「じゃあ、運動してくださいね」という事で、2か月間の猶予はあるものの、運動を義務付けられる。 まぁ、少し気を付けなくては・・と思っていたんだけれどね。 病院では、小さな子供を抱えた若いお母さんが、暑い駐車場を歩いていく。 小さな赤ちゃんは、首をぐったり落として寝こけている。 お母さんは、それを抱いて足早に歩いていた、 お母さんは大変…

祈り。国や民族、宗教によって祈りのスタイルは違っても、祈る行為そのものは太古からずっと続いている、人類に共通する神聖な行為ではないでしょうか。 私は初詣の時に「家族が健康でありますように」と決まり文句で祈る程度で、これまで祈りとは全く縁のない生活をしていました。 ところが、どういうわけか最近「祈り」によく出合うんです。 もしかして今、祈りがキーワードなのか。祈りの意味が変わりつつあるのか。 最初の出会いは白鳥哲監督のドキュメンタリー映画「祈り～サムシンググレートとの対話」でした。この映画は筑波大学名誉教授で遺伝子学者である村上和雄氏を追ったドキュメンタリー映画で、数々の賞も受賞しています。（村…

お仕事小説です。お気に入り度Ａランク。 この前、書店で「上流階級 富久丸百貨店外商部３」が出ているのを発見しました。「おお、３巻出たんだ！ いいね、いいね。でもまだ２巻を読んでないので、それを読み終わってからね。１巻はとても面白かったんだよね！」と、１巻目を読んだときの気持ちが蘇ってきたので、１年くらい前に読んだ１巻の感想を書くことにしました。 上流階級 富久丸百貨店外商部 [ 高殿 円 ]価格: 935 円楽天で詳細を見る タイトルを見てお分かりの通り、外商というお仕事が分かる小説です。恥ずかしながら、私はこの本を読むまで、外商さんには全く縁がなく、「外回りで商売をする人？」くらいのボンヤリ…

手術前に看護師に祈ってもらった女性が、コロナ禍で働く医療従事者のために「今度は私が祈る番」と活動を始めていると。医療現場で働いていた作家の高殿円さんは、「医療現場の状況を知ってもらうべく市会議員、県会議員にメールを送っているそうだ。(20210204朝日) 知っていることを知らせる。それは力になる。 情報を届ける、自分の考えを伝える。そのことが誰かの原動力になる。 自分のための場合もあるし、 今回のように忙しくて自分で声を上げられらない【であろう】医療従事者などほかの人のために、という場合もある。 友愛、ではないだろうか。 自分のことではないが、ほおっておけない。 それを気負わず、負担に思わず…

2024年に読んだ本3です。８月から、１２月まで。 ８月以降は少ないですね、ゲームしてたからかな（笑） なので月ごと分けるのやめました。 1. 聖女の救済 東野圭吾（小説） ガリレオシリーズ。トリックがすごい作りこまれて（？）いる。これスゲー、本当にこんなトリックの殺人あるの？小説だからか。これ考える著者もすごいよね。 草薙刑事が容疑者に惚れちゃった（惚れかけた）けど刑事として葛藤しつつ、真実を追う姿がよいです。 聖女の救済 （文春文庫） [ 東野 圭吾 ]価格: 847 円楽天で詳細を見る おすすめ：★★★★★ 2. ノーサイドゲーム 池井戸潤（小説） ラグビーワールドカップとか、ドラマ化と…

昨日のＡサヒの朝刊にこのやうな記事が、 私が１１月に受けたばかりの大腸がんの便検査、意外にも結構有効やと書かれています。が、ポリープを見つけるにはやはり内視鏡検査が必要、との事です。何と云う偶然、昨日は、妻の内視鏡検査の日、だったりしました。 と云うわけで、一昨日はこの検査食を食し、 昨日は朝から、この下剤を飲んでおりました。上は昨年、私が検査を受ける前に飲んでいた下剤で、粉末を溶かして作ったのですが、写真は撮り忘れたのですが、今回は初めから、ペットボトルで支給されていました。で、昨日、妻が検査を受けている間、私は待合室で、こんなんを読んでおりました↓ 高殿 円氏の旧作の再読です。子供の頃、目…

昨日、小雨が降る中、歩いて１０分ほどの、駅前の某医科歯科大学病院に行って来ました。３ヶ月に１度の診察を受けるためです。エントランスの前には、 昨年はクリスマスツリーを使い廻した、門松ならぬ門樅が置かれていましたが、今年は置いてありませんでした。診察を待つ間、こんなんを読んでいました。 森見登美彦氏の、ホームズもののパスティーシュです。舞台はヴィクトリア朝の京都と云うことで、ヴィクトリア女王の宮殿の前には、丸太町通りを挟んで、王立裁判所があったりするのですが、この世界では、京都御苑の前に、京都地裁があります。ホームズもののパスティーシュと云えば、忘れられないのが、 高殿 円氏のこのシリーズです。…

こんにちは。マンションを買いたい金融初心者のめめです。 2024年に読んだマンガと教科書以外の本を記録しておきます。Amazonアンリミテッドで読み飛ばした本は記録がないので、買った本＋図書館で借りた本（図書館のマイページに履歴が残る仕組み）のみです。 図書館が家から徒歩7分くらいのところにあるので、リアル・オンラインの本屋より利用しまくっています。新刊はなかなか読めないけど、既刊はすぐ取り寄せてもらえます。めちゃくちゃ便利でありがたい〜〜〜。 面白かった本 枕草子のたくらみ「春はあけぼの」に秘められた思い 山本淳子，朝日新聞出版 紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』 紫式部，堀越…

2024年は上半期まとめを作り忘れたので、正直、前半のことがうろ覚えなのですが、読メを眺めながら、印象に残ったもの面白かったものをまとめました。 読書メーターによると今年読んだ本は113冊らしいが、漫画は登録したりしなかったりしてるので、漫画を抜いたら多分100冊くらいかなと思います。 ・海外ミステリー＆ロマンス系 今期はとかく海外ものを色々読んだような気がします。 「魔女の檻」魔女の呪いが蔓延していると言われている村で次々と起こる怪死事件の謎に立ち向かうことになる閉じられた村のミステリーサスペンス。 「プロヴァンス邸の殺人」祖父からの莫大な遺産と引き換えに探偵業を営むことになった令嬢のミステ…

2024年に読んだ本は69冊、そのうち翻訳は43冊で62%なので相変わらず翻訳の方が多い。 作者別： 5 マーサ・ウェルズ 4 Ａ・Ｇ・リドル、ジャック・カー 3 キャサリン・アーデン、フランシス・ハーディング、高殿円 2 ジェイムズ・P・ホーガン、ジェローム・ルブリ、デイヴィッド・ウェリントン、ナオミ・ノヴィク、レベッカ・ヤロス、塩崎省吾、梶よう子、紀蔚然、佐々木譲、池田邦彦、馬伯庸、八木沢里志 1 J・N・チェイニー＆ジョナサン・P・ブレイジー、P・ジェリ・クラーク、アーシュラ・K・ル・グィン、カラーニ・ピックハート、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア、シオドラ・ゴス、セイバーヘーゲン、ロ…

今日は１２月２１日、明日の２２日の日曜日、アドヴェントの第４週、世界中の教会ではクリスマス礼拝が行われます。それまでに、ガザ地区とウクライナの戦闘、停戦が行われるよう、願っていたのですが・・・閑話休題、その２日後、２４日から高槻の図書館は休館との事で、昨日、数冊の本を借りて来ました。最初はこれ、 辻 真先氏の最新作です。先月発売されたのですが、思ったより早く借りられました(^O^) ストーリーは上の記事にも書かれていますが、以前読んだ氏の『昭和ミステリー』の先駆けのやうな作品らしいですね。 その昭和ミステリー、とりわけ２作目、発売された年に各種ミステリー大賞を受賞した傑作です。２冊目はこれ、 …

２０２４．１０～１１月は マンガアプリとｄマガジンばっかり読み過ぎて、紙の本はあまり読めませんでした･･･ 反省。 【2024.10】 がん闘病日記 作者:森永 卓郎 三五館シンシャ Amazon 番組がはじまった当初から｢がっちりマンデー!!｣の大ファンなので、そこで森永さんを知ったので長く知っていたけど森永さんの本を読んだのは初めてでした。 残される家族の為に資産整理をしてくれるなんてー！ 羨ましい！ うちの父はもう…ぐちゃぐちゃだったから、亡くなって１年が近づいてきたけど、まだぐちゃぐちゃでほんとにわからないことばかり（それに森永さんと違ってめちゃ少ない(笑)）。 手間暇だけかかって徒労…

最近読んだ中でおもしろかった本のことを書きます。 ★ 「 私の実家が売れません 」 高殿 円 作家の高殿 円さんが超問題だらけの祖父の家を自力で売った実話です。 いやあ、あの「トッカン(特別国税徴収官)」や「上流階級富久丸百貨店外商部」や「シャーリー・ホームズシリーズ」を書いた高殿 円さんがこんなくだけた本を書くなんて。おまけに漫画入りですよ。おもしろい文章で何度もクスッと笑ってしまった。 売れない実家の処分についてはタレントの松本明子さんも書いていますが、この団塊ジュニアの高殿さんのやり方はSNSを駆使したという意味でかなり別物です。 高殿さんの実家処分問題はまず家の中に残る大量のゴミ処分か…

１１月も今日は２６日、来週はもう１２月。何かと慌ただしくなりそうですが、そんな中、図書館よりこんなんを借りて来ました。最初はこれ、 ご存知、Ａ・ホロヴィッツ氏の最新作です。元々はＢＢＣの某シリーズの脚本家だったのですが、今ではミステリー作家としての方が知られているかも。数年前、某社のミステリー大賞を３連覇（多分）してはります。これから読むのが愉しみです(^O^) ２冊目はこれ、 藤井太洋氏の最新作です。９月に発売されたのですが、思ったより早く順番が廻って来ました。 上の３冊、全て図書館に予約しているのですが、藤井氏の作品が１番に廻って来ました(^O^) 半年ほど前、某局のドキュメンタリーで藤井…

１１月も２０日を過ぎ、やうやく秋めいて来たやうな気が。と云うわけで、図書館から数冊の本を借りて来ました。最初はこれ、 逸木 裕氏の最新作です。女性の探偵を主人公とした短編集です。数ヶ月前に下の書評を読んで借りてみました。 書評にも書かれていますが、この短編集には前作があって、 新作の順番待ちの前に読んでみたのですが、最初は高校生だったヒロインの成長の記録が描かれていて、最新作では２人の子持ちだったりします。 ２冊目はこれ、右の方です。 ご存知（？）高殿 円氏のホームズもののパスティーシュの３作目です。左は１作目です。２作目はと云うと、 上の電子本です。出版元の半額セールで、つい購入したのですが…

今年の読書週間も明日で終わり、と云うわけでも無いのですが、先日、図書館から数冊の本を借りて来ました。１冊目はこれ、 今村昌弘氏の最新作です。出版されたのは６月ですが、やうやく順番が廻って来ました。今村氏と云えば、浜辺美波嬢の主演（だっけ？）で映画化もされた、 上の作品がデビュー作やと思うのですが、この作品の中で、早々に殺されてしまった、明智恭介を主人公とした前日譚です。これから読むのが愉しみです(^O^) ２冊目はこれ、 高殿 円氏の旧作です。氏のホームズもののパスティーシュの第１作です。２０１４年に出版されました。舞台は２０１２年のロンドンです。高殿氏のこのシリーズの２作目↓ 出版元の５０％…