言語学者・スラヴ語学者。1964年東京生まれ。中学二年のときにロシア語をはじめる。上智大学外国語学部ロシア語科卒。東京大学大学院修了。留学したことはない。東京工業大学を経て明治大学理工学部助教授(担当科目は英語)をつとめるが、2007年3月で退職し、現在はフリーランス語学教師として執筆、講演活動を行う。NHKテレビロシア語会話にも出演。2008年4月よりNHKラジオ第二放送まいにちロシア語(初級編・中級編)講師をつとめる。
ことばはフラフラ変わる 表紙 ことばはフラフラ変わる 黒田龍之助 著 白水社 発行 2018年1月12日 発行 黒田先生の本は何冊も読ませていただいてます。この本は著者が大学で行った比較言語学の講義をもとに書かれました。 1 言語が変化する理由を想像する 言語が変化することは、言語学の常識だ。 しかし、「言語の変化」が悪いことだと考える人は相変わらず存在する。偏屈な老人ばかりではない。不思議なことに、中高生は保守的である。 風間喜代三『言語学の誕生 比較言語学小史』 比較言語学の一般向け概説としては最高である。 田中春美ほか『入門ことばの科学』 言語学関係の書籍には「トンデモ本」が多い。これま…
同世代の言語学者の黒田龍之助さん。どこかうらやましい存在である。外国語に触れるのを単純に楽しんでいる。スラブ語が専門のようで、ロシア語、ベラルーシ語やウクライナ語の語学書を書いている。その他、いろいろな言葉を学び(たぶん堅苦しい姿勢ではなく)世界を広げていきながらも、「言葉の壁」にはね返されることすらも楽しんでいるような気がしている。外国語に関する著書が多い。父親が落語家、母親が絵本作家。どんな家庭だったかは知らないが、ここらもうらやましい。どこかお気軽な雰囲気がある。 「寄り道ふらふら外国語」のタイトル通り、この本で主に語られる欧州の4言語(仏、伊、独、西)は黒田さんの専門じゃないが、大学時…
ランキング参加中読書 ランキング参加中日本語 物語を忘れた外国語 表紙 物語を忘れた外国語 黒田龍之介 著 新潮社 発行 2018年4月25日発行 2018年6月15日 2刷 黒田さんの本は多く読んでおり、このブログでもたくさん取り上げています。 著作活動だけでなく、多言語の習得や指導、更には講演、そして様々な言語の本やDVDの鑑賞などなど、多彩な知的活動に圧倒されます。 はじめに ライ麦畑の語学教師 第一章 犬神家の英文購読 外国語学習は長編小説に限る。 第二章 ボッコちゃんの動詞活用 日本留学の経験を持つチェコの大学院生が、流暢な日本語で質問した。 「『コーリャ』は社会的背景などが難しいか…
現代の日本に産まれれば、ほとんどの場合、読み書きの技術を習得できます。でも、読みやすい文章やおもしろくて最後まで一気に読んでしまう文章を書ける人は少数派です。一昔前と異なり、パソコンやスマホを持つ人が大多数の現代では、以前より文章を書く機会が増えており、文章力も上がっているはず。それなのにおもしろい文章に出会うことは少ないです。作家レベルの文章を要求するのではありません。簡潔に内容が読み手に伝わる文章で良いのですが。
ロシア語だけの青春 ミールに通った日々 表紙 ロシア語だけの青春 ミールに通った日々 黒田龍之助 著 現代書館 発行 2018年3月15日 第一版第一刷発行 道を究めようとするなら、厳しい訓練が必要なんだなあと改めて感じました。 第Ⅰ部 生徒として 第一章 ヘンな高校生の「入門」 後にロシア語教師になって分かったことなのだが、数詞がきちんと使いこなせるかどうかは、学習者のレベルを判断するときに有効である。 外国語の読解では、多くの学習者が数詞を疎かにしている。 数字はみればわかってしまうので、それを外国語でどのように発音し、文法上の形はどうなっているか確認することが、つい疎かになる。 ウダレー…
ロシア語の余白の余白 表紙 ロシア語の余白の余白 黒田龍之助 著 白水社 発行 2021年11月24日 発行 この本はロシア語学習者およびロシア語学習予定者に向けたエッセイ集です。 ロシア語を学習するつもりがない人は、適当に拾い読みしてください、とのことです。 第ⅰ章 まずはお試しの十話 ロシア語で「店」のことを、マガズィーンという。 これだと、英語に影響受けている学生は、雑誌と勘違いしてしまう。 ちなみにロシア語で雑誌のことはジュルナールという。 第ⅱ章 通訳は恋のキューピッド 第ⅲ章 せめて文字だけは ロシア語にも「きみ」と「あなた」の二種類がある。 初級者にとって安易な解決法は、なるべく…
今回紹介する新書 世界の言語入門 (講談社現代新書) 作者:黒田龍之助 講談社 Amazon レビュー 世界に存在する90の言語について、一言語につき見開き2ページで自らの経験と知識を綴った一冊。 筆者は個々の言語について研究することは大切だと認めつつも、言語と言語を繋ぐ役割の重要性を説いています。日本人はやたらと自らの話す日本語を変な言語だと思いがちです。確かに、表音文字と表意文字の両方を用いていたり、外来語を何でもカタカナにしてしまったりと、特徴的な点はたくさんあります。しかし、世界を見渡してみると、決して日本語だけが特殊というわけではありません。90も言語を挙げると、メジャーなものからマ…
こんにちは。 今回は、前回に引き続き、『ロシア語の余白の余白』についての記事です。
こんにちは。 今回は、黒田龍之助先生著『ロシア語の余白の余白』についての記事です。
今日読んだのは、黒田龍之助『物語を忘れた外国語』です。 著者の黒田龍之助先生は1964年生まれなので、今年(2021年)、57歳になられそうです。 エッセイを読むとき年齢が分かると、なぜか安心するのはなぜでしょう。 ロシア語などのスラブ語が専門とプロフィールにはありますが、実際には、それよりもっと沢山の言語を扱うことのできる学者さんのようです。 私のような、物語中毒者には意外なのですが、言語学を専門とする先生方は物語を読まない方が多いのだそうです。 「無味乾燥で干上がった語学畑の崖っぷちから落ちそうになる学習者たちを」潤いに満ちた物語に誘うことに日々勤しんでおられるそうです。 他言語を操る黒田…