酒器にはおしゃれな物も多い。 とりわけ、日本酒に関する物は制作者のこだわりが感じられる。 もう10年も前になるだろうか、そう思ったのは木村衣有子さん編集の小冊子「のんべぇ春秋」を手にした時だ。 エッセイや短編小説の合間に紹介される酒器達は古びた飲み屋で使い古された8オンスのタンブラーすら愛しく思える秀逸な小冊子だ。 とりわけ、京都の今宵堂さんの酒器には心を奪われる。シンプルながら気品があり、一方では遊び心の効いた酒器も取り揃える。インスタグラムを覗くたびに日本酒でひどい二日酔いになる僕でさえ、「この酒器を使うためだけに飲みたい」とさえ思う。 夫婦の手仕事ゆえに数ヶ月待ちは当たり前という希少さも…