A塾その1:女性天皇問題

 今月のA塾のテーマは「女性天皇」について。
雅子様に男児が生まれないとのことで一時女性天皇の問題がマスコミを賑わした。悠仁親王が生まれたことで、皇位継承問題が沙汰ややみになった。とはいえ、若い男性皇族不足が解決されたわけでもないため、皇位継承問題は終わっていない(問題を先送りしただけ)とする意見があるようだ。
 古代史の女性天皇については何冊かの本を読んでいるが、現在の皇室問題については、あまり勉強していない。今回の勉強会を機にWebで皇位継承問題を調べてみた。
女系容認論の主張、男系維持論の主張、皇籍離脱者の皇籍復帰問題など、それぞれに問題点がある。
 過去の歴史を学び直し、日本人一人一人にとって、天皇とは何なのか、皇室とは何なのかを考え直す必要があると思う。2004年末に当時の内閣総理大臣小泉純一郎の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が設置されたことがある。再度、しっかりとした有識者を選んで、この問題は検討されるべきだろう。その上で、国民の納得のいく決定をして“詔(みことのり)”を発すればいいと思う。
 因みに歴代の女性天皇は以下の通り。最近は君が代を歌えない子供、天皇や皇居のことを知らない子供たちが増えているという。教育の問題、政教分離など、いろいろな問題が絡んでいるのだが、この辺で、日本のあるべき教育のかたち、日本の姿を考え直していくべき時だと思う。

推古天皇(第33代、在位592年〜628年)(第29代欽明天皇の皇女、第30代敏達天皇の皇后)
皇極天皇(第35代、在位642年〜645年)(敏達天皇の男系の曾孫、第34代舒明天皇の皇后)
斉明天皇(第37代、在位655年〜661年)(皇極天皇重祚
持統天皇(第41代、在位686年〜697年)(第38代天智天皇の皇女、第40代天武天皇の皇后)
元明天皇(第43代、在位707年〜715年)(天智天皇の皇女、皇太子草壁皇子天武天皇皇子)の妃)
元正天皇(第44代、在位715年〜724年)(草壁皇子の娘、生涯独身)
孝謙天皇(第46代、在位749年〜758年)(第45代聖武天皇の皇女、女性天皇の中で唯一皇太子からの践祚、生涯独身)
称徳天皇(第48代、在位764年〜770年)(孝謙天皇重祚
明正天皇(第109代、在位1629年〜1643年)(第108代後水尾天皇の皇女、生涯独身)
後桜町天皇(第117代、在位1762年〜1770年)(第115代桜町天皇の皇女、生涯独身)

A塾その2:カラバ城!?

先生のお話のあといつものように、塾を提供してくれているKさん、それに、Iさん、Hさんのお世話で先生を囲んでの夕食懇談会になる。
 この日は、Kさんが日光を開いた僧天海は明智光秀だったのではないか。天海像には明智の紋が多く見られる。明智平という名は天海がつけた。などという話から、お札の肖像の話になる。
 古い500円札の裏の山は日本の山ではなく、イスラエルシナイ山ではないか。日本の天皇家ユダヤ十二支族の末裔ではないか。

 聖徳太子がお札の肖像から消えたのは裏に政治的意図が見え隠れする。などなど談論風発。Kさんが奥から古いお札の入ったファイルを持ち出してきた。出てきた500円札はシナイ山ではなく正真正銘の富士山だった。シナイ山はもっと古い500円札だったのか、それとも私の記憶違いか。Kさんのファイルには武内宿禰の肖像が印刷されている1円札もあった。実物を見たのは初めてだ、若いIさんも私も知らない。この1円札明治22年の発券で原稿紙幣だが支払いは停止されているというどういうことだろうか。当時の1円はいまの価値にしたら1万円くらいだろうか。この1円札をご存知の先輩も何人かおられた。
 紙幣の肖像の話からイタリアの紙幣の話になった。カラヴァ城?が印刷されている?思わずHenry君、それ何処のお城ですか?と聞く。先生と塾生全員唖然!「かの有名な画家のカラヴァッジョでしょう!」以前、外国の紙幣をWebで調べているときに、何処かの国でお城を印刷したものがあったのではないかというおぼろげな記憶があったので「カラヴァ城」となってしまった。
 このカラヴァッジョ、大変な画家だということを教えていただいた。そのカラヴァッジョはイタリアの10万リラ紙幣に肖像が採用された。このときには「人殺しを紙幣の顔に採用するとは!」と一部から批判の声があがった。しかし、画家として業績や時代背景などを考慮して採用されることになったという。
 Kさんはイタリアの美術館で作品をご覧になっていたり、Iさんはカラヴァッジョの映画も見ているという。
 聞くは一時の恥、聞かざるは一生の恥であるが、大変な恥をかいた。しばし、カラヴァッジョ談義となり、小生、カラヴァッジョをにわか勉強した次第でした。
 このA塾はT先生から、西洋美術や日本の美術を学ぶことが中心の会。だから塾生の皆さんもほとんどの美術展は見に行っており、外国の美術館を見て回っている方も多い。そんな塾なので、カラヴァッジョを知らない私は皆さんのひんしゅくを買ってしまった。
 このA塾に参加するまでほとんど絵画音痴だった小生だが、この塾のおかげで絵画、西洋美術のことを勉強させていただいている。これからも知らないことは恥を覚悟で聞き、学んでいこうと思う。