邦画

★★★★☆ あらすじ 1969年、三島由紀夫が東大全共闘が集う駒場キャンパスにやって来て行われた、討論会の様子を収めたドキュメンタリー。 www.youtube.com 豊島圭介監督、瀬戸内寂聴、平野啓一郎、内田樹ら出演。東出昌大ナレーション。108分。 感想 左翼・全共闘の学生が集う講堂に、右翼の三島由紀夫がやってくる。始まる前の会場の異様な雰囲気にドキドキとしてしまう。殺気すら漂うこの場所に、単身でやってくる三島由紀夫は素直にすごい。 まず彼の冒頭の挨拶から始まるのだが、喧嘩腰でも見下すでもなく穏やかに、ユーモアさえ交えつつ話すのが印象的だった。事前に学生らに挑発されていたにもかかわらず、…

『国宝』 鑑賞日時：6/8(日)8:10 鑑賞映画館：新宿ピカデリー 【ネタバレ御免】 任侠の世界と梨園の世界の接続。私は花井半ニ郎（渡辺謙）の妻・幸子役を寺島しのぶが演ずることで、この作品に登場してくる女性達の描き方が原作よりもかなり薄過ぎるという批判を乗り越えていると思う。 それは半ニ郎が血の繋がった息子の俊介（横浜流星）を選ばす、極道の息子である喜久雄（吉沢亮）を『曽根崎心中』のお初に抜擢したり、三代目半ニ郎の襲名をさせたときに幸子はことごとく血筋の継承に反することをしている半ニ郎を責めているのだ。極めつけは半ニ郎が死んだ後に墓前で屋号を継ぐ意志を示した喜久雄に対して「盗人やん！」と詰る…

映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』感想 こんにちは、映画好きの皆さん！このたび映画レビューサイト「たまごシネマ」を始めました。第1回の記事では、荒木飛呂彦先生原作の人気スピンオフ『岸辺露伴は動かない』シリーズから生まれた最新作、『岸辺露伴は動かない 懺悔室』を取り上げます。ブログ初投稿らしくざっくばらんに語っていきますので、ぜひ気軽に読んでくださいね。 軽めのあらすじ紹介 物語はベネチアの教会で岸辺露伴が謎めいた仮面の男に出会うところから始まります。その男が語る「最高の幸せを味わったとき、必ず絶望が訪れる」という不気味な呪いの告白に、露伴は興味をそそられます。あまり詳しいネタバレは避けますが、…

★★★☆☆ あらすじ 国家により拉致されたある中学のクラスの生徒たちは、テロ組織と戦うことを強制される。 www.youtube.com 藤原竜也、前田愛、忍成修吾ら出演。撮影中に死去した深作欣二監督の遺作で、息子の深作健太監督が引き継いだ。「バトル・ロワイアル」の続編。133分。 感想 前作では中学生たちが国家によって殺し合いをさせられたが、今作ではテロリストたちと戦わされる。ちゃんとした目標があるので、インパクトはかなり弱くなった。 前作では無意味な殺し合いをさせることで、子どもたちが嫌悪感を抱く大人の理不尽を最大限に表現していたが、今作のものは理不尽ではあるが徴兵されて戦争に行くようなも…

★★☆☆☆ あらすじ 大学で心理学を教える男は、学校で娘が転落死した事件の真相を探るため、彼女の同級生らと接触を図る。 www.youtube.com 内野聖陽主演、芦沢央の同名小説が原作。122分。 感想 大学で心理学を教える講師が主人公だ。娘をいじめて転落死させた女子高生と対決し、罪を認めさせようとする。 この対立する女子高生は、美人で頭がよく、スクールカーストのトップに君臨する少女だ。主人公ら大人ですら翻弄してしまう怪物的な少女ということにしたいようだが、せいぜいが学校の狭い世界を支配して得意になっているだけの、お山の大将にしか見えないのが残念だ。 (adsbygoogle = wind…

引用元：www.amazon.co.jp/amazon/お得に買い物 概要 登場人物・キャスト ストーリー 感想 予告 概要 名優・高倉健が主演を務め、第117回直木賞を受賞した浅田次郎の短編小説を実写映画化。「駅 STATION」「あ・うん」など数々の作品で高倉とタッグを組んだ降旗康男監督がメガホンをとり、定年間際の孤独な鉄道員に訪れる小さな奇蹟を詩情豊かに描いた。廃線間近となった北海道のローカル線・幌舞線の終着駅で駅長を務める佐藤乙松。今年で定年を迎える彼は、不器用なほどまっすぐに鉄道員（ぽっぽや）一筋だった自身の人生を振り返る。幼い一人娘を亡くした日も、愛する妻を亡くした日も、乙松は休む…

邦画を映画館で観るのは、自分にとっては、とても珍しいこと。 心の底から、観に行ってよかったと思える作品だった。 終盤、劇中の演目が演目だけに、 んん~？こ、これは中国映画チェン・カイコ―監督【さらば、わが愛 覇王別姫】のような結末になっていくのか？ならないで~！と願いつつ、はらはらさせられたが、そうはならずで安堵。 ちなみに、【さらば、わが愛 覇王別姫】は、私の最愛の映画である。 途中、幾度か込み上げるものがあった。 主演二人は勿論、出演者の「俳優魂」を、これでもかと突き付けられ、圧巻、そして眼福の三時間であった。 吉沢亮の真の代表作現る。