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In Jazz

2112-09-03 初めに。

ここは私ことテリー・ライスが主に漫画や音楽やアニメや小説、映画などの感想を好きに語るブログです。

あくまで個人の感想である事にご留意よろしくお願いします。

サイト名のIn Jazzとは音楽ジャンルのジャズではなく、

俗語の意として「熱狂」とか「たわごと」の意です。

好きなことを語れたらいいなあという思いを込めて。

更新はかなりの不定期になってますが気が向いたら、書く方向になると思います。

それとtwitterでもつぶやいてます。なんだかこっちがメインっぽくなってますが。

テリー・ライス(@terry_rice88)さん | Twitter


※2012/8/16追記。

amazonに自分の好きなものを集めたインストアページを作りました。

ちょくちょく追加していきますので気軽にご覧いただければと思います。

In Jazz Serect shop - Books

2050-05-16 アニメ感想置き場。

アニメ感想置き場

| 22:43

※6/23 最下段のカテゴリに劇場版パトレイバー1&2と新海誠作品の感想リンクを追加。

この記事はアニメの感想リンク先まとめページです

随時更新いたしますのでよろしくお願いします。

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2016-07-01

音楽鑑賞履歴(2016年6月)

| 22:31

月一恒例の音楽鑑賞履歴。

音楽メーターの感想を記事にしてまとめてます。

23枚。そこそこ聞いた。

今月はBECKベック・ハンセン)月間と相成りました。

抜けもあるけど、近作までは大体聞けました。

6月からは「聞くものに困ったら、買って聞いてないやつを聞く」

というルールを設けて、それなりに聞けた感じなのでしばらく続けていこうかなと思います。

では以下から、感想です。

6月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:23枚
聴いた時間:434分

Elegant gypsyElegant gypsy
・77年発表2nd。前作を踏襲したサウンドがソリッドに響く。が、ポップさは減退し、よりテクニカル指向が明確になった。ラテンミュージックのサヴタージな荘厳さが強調されているので若干シリアスな趣が聞いていて、疲れるようにも。聞き応えはあるが同時に二番煎じ感も拭い切れておらず、難しい。
とはいえ、パコ・デ・ルシアと競演した3など、アコースティックな演奏がいいのがこの盤の救いか。ここでの競演がスーパー・ギター・トリオにも繋がることになる。ギターの可能性を鑑みるにすでにエレキだけでは枠が窮屈すぎるのを肌で感じ取ってるようにも。個人的にはバランスの悪い作品だと思う。
演奏が悪いというわけではなく、サウンドの傾向がすでに過剰傾向なのが鼻につくというだけで、プレイそのものは全盛期だけあって、縦横無尽な感じが向かうところ敵なしといった印象。後年の作風を感じさせる音とテクニカル路線がごっちゃになってて作品の出来としては少し凡庸に感じてしまうのが残念だ
聴いた日:06月03日 アーティスト:Al Di Meola
Light As a FeatherLight As a Feather
・72年録音盤。半年前に出た同名アルバムをバンド名として、同じ面子で制作されたグループの初作。前身となった盤と比べると、スピリチュアルな部分が薄らいで、ラテン音楽の躍動感やファンキーさが増した印象。そして、なによりもフュージョンクラシックとして名を馳せる6が収録されているのが強い
アルバムタイトルの如く、音の質感は非常に軽やかな趣で息の詰まるようなシリアスさはない。むしろよりキャッチーなポップ感が強くなったので間口は広がった印象だがロック色は皆無であり、ラテンパーカッションの細やかに跳ねるリズムが風に乗って天に舞い上がるような旋律を奏でる。意外と良スルメ盤
聴いた日:06月03日 アーティスト:Chick Corea
O.K. ComputerO.K. Computer
・97年発表3rd。叙情的かつ感傷的なサウンドが目立つ、彼らの代表作の一つ。後の作品でどんどんロック的な音からかけ離れていくが、この時点ではロックミュージックのフォーマットを使った演奏なのでまだ取っ付き易さはある。徹底してモノトーンな雰囲気のオルタナティヴ・ロック
全体的にコンテンポラリースノッブな印象が拭えない作品なのだが改めて聞くと、音処理やエレクトロの部分に時代がかったものを感じる一方で、ロックやブルース、フォークといった下地の部分が時代を経過してもなお色褪せていない所だろう。下地の響きがこの盤を時代とコミットするのを可能としている
下地の要素の普遍的な響きに救われている所もあり、バンド自体もUKロック特有のさめざめしいウェットな感覚を引き継いでいるということが確認できるのが面白いところではあるが、サウンドの内省的な息苦しさには好みが分かれる所か。そういった停滞感も今となっては当時の空気だったのだろうが。
聴いた日:06月05日 アーティスト:Radiohead
By the WayBy the Way
・02年発表8th。フルシアンテ復帰二作目。ファンクヒップホップ、スカ、ラテンなどなど雑多な要素をロックで纏め上げる彼らの従来路線に前作からの哀愁漂う枯れたメランコリックをさらに発展させた音が顕著。抑制が効いたというより、アダルティーな趣が強くなった印象がある。
かつてのヤンチャな不良少年たちが不惑の時期を迎え、自らの路線を熟成させながらなお前進していくさまを捉えているが、既に「若さ」はない分、秋空のような透き通った爽快感が残る。ギラついた欲望の代わりに達観が見え隠れする、そんな一枚。ビターな味わいを噛み締める。ただ少し冗長な構成が玉に瑕
聴いた日:06月06日 アーティスト:Red Hot Chili Peppers
When you were a beautyWhen you were a beauty
02年発表6th。前作の縁から、トータスの本拠地シカゴで長期レコーディングを敢行した末に出来上がった一枚。ジョン・マッケンタイアを始め、トータスのメンバーも参加している。内容はおそらくバンド史上最もメロウなものに仕上がっていると思う。サウンドもバンドサウンドに回帰している。
雰囲気はAORカンタベリーロックの匂いが漂い、ドリーミーかつメロウな感覚がとてもポストロック的に響いているが酩酊感があまりないのは彼らがサイケ感覚を伴っていないのが最大の要因だろう。全体を貫くクールネスがメロウな味わいを引き締めていい塩梅になっている。じっくりと聞き込みたい良品
聴いた日:06月07日 アーティスト:GREAT3
E2 E4E2 E4
84年発表1st。クラウトロックの傑作、というよりテクノシーンにおける名盤のひとつ。1曲60分弱、その反復されるミニマルなフレーズが変容していく快感はレイヴの高揚感がすでに表現されているといっても過言ではない。この陶酔感はクラウトロック、ひいてはサイケへと一本線で繋がっている
ゲッチングの在籍していたアシュ・ラ・テンペルがサイケの影響の濃いトランスミュージックを奏でいたのもあり、シンセシーケンサの反復がテクノというより強いトランスミュージックへと変貌していくのは非常に歴史的なものを感じざるを得ない。そのミニマルなリズムをグルーヴとしていくのは正に。
そうはいっても、後に出てくることになる低音を強調したデトロイトハウスなどと比べてしまうと、ビートは非常に軽やかで音の質感も洗練さや清潔感が強いのが84年作らしい所であるように思う。もちろんゲッチングのギター演奏も後半から存分に聞ける。一人でじっくり聞くもよし踊っても良しの一枚だ
聴いた日:06月08日 アーティスト:Manuel Gottsching
Mellow GoldMellow Gold
94年発表1st。メジャーデビュー作。通算だと3枚目。ゴミとガラクタと砂埃にまみれたオルタナ・アシッド・フォークという当時も今も他の追随を許さない独特なサウンドが特徴的な一枚。ポストグランジとして、こんなユルい音を繰り出してくるのもなんというか確信犯すぎて、常軌を逸してる雰囲気。
しかし、このローファイな停滞感を伴ったサウンドは非常に90sらしい音だとも感じる。生き急ぐような性急なビートを繰り広げるわけでもなくかといって、グルーヴを唸らすような横ノリの快楽もなく、底辺の地べたで自然体のまま、あるがままをかき鳴らしている感じが現代アートにも似たつくりに見える
行き場のなさ、どん詰まり感、そこに何かの感情があるとすれば、諦念めいたものがあるように思うが、そんなどんよりとした感情をヒップホップ的なトラックメイキングでミクスチャーしてしまうのがコンセプトとしては恐ろしく秀でてるようにも思う。這いずりのた打ち回る奇妙なポップソングの挨拶状だ。
聴いた日:06月09日 アーティスト:Beck
DADA(紙ジャケット仕様)DADA(紙ジャケット仕様)
・81年発表メジャー1st(通算3rd)。かつてはコナミ矩形波倶楽部、現在がギターフリークス/ドラムマニアのコンポーザーの一人として有名なルーズベルト泉こと泉陸奥彦のユニット。ゲーム音楽業界で活躍する以前はタンジェリン・ドリーム系のシンセサイザー音楽やプログレ畑で活動していた。
本盤はクラウトロック起因の電子音楽に、音ゲーファンには御馴染みである泉のメタリックなギターが絡む内容。インダストリアルでオリエンタルな響きはそのまま現在の彼の音楽と一本でつながっているようにも思える。昔から無国籍感の強い音楽を作っていたことが確認できる一枚かと。
聴いた日:06月10日 アーティスト:ダダ
Stereopathic SoulmanureStereopathic Soulmanure
94年発表インディーズ2nd。次作のメジャー第一作「メロウ・ゴールド」前夜といった趣の内容。次作で混ざり合ってた要素が混ざってなくて、それぞれバラバラに聞こえてくるものだから荒削りなことこの上ないが、それらをどれひとつとっても一筋縄でいかない感じがとっても「らしい」作品。
いい意味でゴミクズから新しい何かを生み出そうとして、ぐにゃぐにゃにふざけている感じがインディーズでしかできない音楽だと思う。実験精神というか悪ふざけなエクスペリメンタル宅録現代音楽ノイズ。ガラクタと芸術品の狭間で呻く妙ちくりんな音楽。このアーティストの初手にはあまりにも危険すぎる
聴いた日:06月11日 アーティスト:Beck
OdelayOdelay
96年発表2nd(通算5作目)。前作の猥雑ないびつさ(でもまとまりはある)がより整えられて、デザインワークとして完成された感のある一枚。DJ的な観点であらゆる音楽が並列に扱われ、自由闊達に組み合わされて楽曲として成立している所に当時の新鮮さがあったのではないかなと思う。
サンプリングも伴って、かなりのカット&ペーストが繰り返されているように思うがそうやって切り貼りされた音楽だからこそグルーヴ的な勢いは分断されているようにも思える。この停滞感のある音はリリースされた時代の特徴だと思うが、全体的に心地いい音楽なのだが同時に人工的とも感じるか。
演奏するグルーヴの連続性はない。が、グルーヴは抽出されている。それがこのアルバムの肝でもあるし、当時の主流でもあったようにも。享楽的な音を諦念を持って捉えるというような雰囲気。その点では非常にテクノ的でもあり、パンクなアディテュードに満ちた一枚だろう。前作よりもずっと聞きやすい。
聴いた日:06月12日 アーティスト:Beck
The Beach Boys - Pet SoundsThe Beach Boys - Pet Sounds
・66年発表11th。ロック史にその名を刻む名盤の一つだがブライアン・ウィルソン以外のメンバーはボーカルとコーラスのみで演奏はスタジオ・ミュージシャンというアルバムで、内容もブライアンの私的な色合いの濃い作品。発表当時は従来の路線からあまりにも急激な変化だったので困惑されたらしい
その戸惑いも分からなくはないほど、この盤の雰囲気は独特である。ポップな賛美歌というべきか。雑念が一切排されたようなイノセントな響きは神々しさすら感じてしまう。混じりっ気のない真っ白けな音楽だからこそ、美しさも感じるわけなのだが、同時に白昼夢のような狂気の上に成立するものにも感じる
実際、ブライアンもそのハードワークな活動から精神が不安定になっており、ドラッグの影響も否定できないのだがそういった裏側を抜きにしてもその完成度には舌を巻かざるを得ない。だが、無垢な響きの中でブライアンの歌声はひどく寂しく感じてしまうのは気のせいだろうか。孤独な天才が心血注いた傑作
聴いた日:06月14日 アーティスト:The Beach Boys
Smile SessionsSmile Sessions
・11年発表企画盤。67年に発表するはずだった未完のアルバム「スマイル」。04年発売のブライアン・ウィルソンの「スマイル」を下地に当時セッション音源などを取り纏めて構成したアルバムが本作。完成図とはまた異なった作りではあるがその全容を窺い知ることのできる作品だろう。
肝心の内容はいうと、夢想した絵図は果てしなく壮大だがいかな天才だろうと一人のミュージシャンには背負いきれなかった、という印象。森羅万象、アメリカという国家、栄枯盛衰、当時の時代背景などなどを全て巻き込み、総括して語ろうとするとそれはキャパシティーがオーバーするのもやむなしか。
それらに宗教的なシンフォニーやらノスタルジックやらも絡まって、繋ぎあったらそれはもう未知の名盤が出来上がっていただろう事は疑いようもないが、そうはならなかった。しかしその残骸、というより組み上がらなかった部品や、一部完成していたものの数々は天才の仕事であり目を見張るものなのも確か
ファンは開示された情報を繋ぎ合わせるほかないが、完成していたら、というIFを想像してしまうとこれほどに掘り下げる資料もまたとないものだろうし、同時発売のコレクターエディションをそろえるともっと深みへといけそうだ。未完の世紀の名盤はファンの心の中に存在すると感じさせるそんな一枚だ。
聴いた日:06月15日 アーティスト:Beach Boys
MutationsMutations
98年発表3rd。前作まで続いていた作風をひとまず置いて、弾き語りをメインにいろんなエフェクトが掛けられた浮遊感のあるSSW系の作品。サウンドにガラクタ感が薄く、素朴で飾りっ気のない歌が耳に響く。メジャー1stから人を喰ったような音が目立っていたが、これは気構えずに聞ける内容。
アメリカにおける「しらけ世代」ミュージシャンであるベックの醒めた視点がよく現れている作品にも聞こえ、フォークシンガーとしての資質の高さを窺わせる。やるせなさというかダルでアンニュイな雰囲気が素っ気無い演奏とモンドなエフェクトで増大されてて、なにか滋味溢れる一枚。のんびり聞きたい。
聴いた日:06月15日 アーティスト:Beck
Midnite VulturesMidnite Vultures
99年発表4th。Beckファンクミュージック総覧という趣の作品。JBもスライもP-FUNKもプリンスもザップも、全部入り。むしろそれらのエッセンスを上手い具合に組み合わせ、甘味料的なチープさを加えて、出来上がったヌメりのある下世話なポップミュージック感がいかにもなサウンド。
ここで聞ける意図的かつ能天気なバカッぽさは同時期のUKで流行したビッグビートとも酷似しているが同時発生的に汲み取られたものだと思う。とはいえ、ファンクを題材にとっているが音の取り上げ方はむしろテクノっぽいので、一種のフェイクミュージック的な胡散臭さもこの盤の魅力といえるだろう。
ここまでのキャリアを見ていると本作は初期のガチャついたローファイさは薄らぎ、より洗練された作りになっている。と同時にポップな響きも強くなっているので、アクが抜けて、聞きやすくなったというのも特徴。聞き流しながらダンスビートに揺られる楽しい一枚かと。
聴いた日:06月15日 アーティスト:Beck
Sea ChangeSea Change
02年発表5th。3rdの路線を踏襲したアコースティックなメインのサウンドだが、モンドな味付けというよりはストリングスを多用したカントリー&フォーク、という趣の強いアルバム。ものすごくゆったりとしたテンポで空間を漂う感覚はどことなく優雅な雰囲気も滲み出ている。
全体に叙情的で、最も穏やかかつ優しい作品だ。ここまでグッとテンポを落としてしまうと、ロック的な趣は皆無でルーツミュージックなどが聴ける人には味わい深いだろうが、そうではない人にはただ眠気を誘うだけだろう。個人的には本作のような音に彼の真価があると思うので、これは結構好きな一枚です
聴いた日:06月16日 アーティスト:Beck
Yesterday, Today, Tomorrow the Greatest Hits of Kenny LogginsYesterday, Today, Tomorrow the Greatest Hits of Kenny Loggins
・97年発表ベスト盤。フットルースやトップ・ガンの主題歌が有名なソロ・シンガーのベスト。キャリアは長く、ロギンズ&メッシーナジョジョファンにも馴染み深い)のデュオでも知られている。やはり映画の主題歌である3や5に目が行きがちだが、彼の魅力はそればかりではない。
ベイエリアの爽やかな風を感じるウェストコースト系のAORポップスが彼の主たる作風で冒頭の1など収録曲の多くがそれに該当する。コーラスハーモニーにビーチ・ボーイズ(あるいはブライアン・ウィルソン)の影響も色濃い。味わい深い曲も多く、彼の爽やかでヌケのいい歌声で聞くとより気持ちいい。
2(スティーヴィー・ニックス)や9(スティーヴ・ペリー)などのデュエット曲も華があって、全体に歌を楽しめる構成で彼のキャリアを手早く知れる一枚です。まったくの余談ですがドゥービーブラザースで有名な「What a Fool Believes」の共作者でもあります。
聴いた日:06月18日 アーティスト:Kenny Loggins
GueroGuero
05年発表6th。前作のフォーキーな路線からは打って変わって、原点回帰的なオルタナ路線の一枚。1stや2ndの音がより洗練化したサウンドが立ち並ぶ一方、ハードなファズギターやスペーシーなモンドエフェクトやチップチューンの音が交じり合って、それなりの新鮮さが感じられる。
とはいえ、カットアップ的に組み上げられた楽曲は有機的な繋がりがなく感じられて、人工感が強調されているようにも。取り上げられた要素の表層的な希薄さに面白みが見出せるかどうかがこの盤の評価が決まってくるところだろう。初期路線のカドが取れた作品、だと思うがそれ以上の面白みはないか。
聴いた日:06月21日 アーティスト:Beck
Enigmatic OceanEnigmatic Ocean
・77年録音盤。通算19枚目。最高傑作とも評される一枚。米英の腕利きミュージシャンを揃えてのクロスオーバーサウンドが聞ける。名の知られたメンバーだけでもアラン・ホールズワース、ダリル・スチューマー、後にジャーニーで活躍するスティーヴ・スミスなど清栄が立ち並ぶ。
音は英国ジャズロック主体だが、演奏のテクニカルさ度合いはアメリカクロスオーバーサウンド寄りで、どちらかというとポンティの同郷のバンド、(ムーランズ)ゴングにも近似しているか。そのミックス加減が面白い印象。もちろんポンティのエレキヴァイオリンプレイも冴え渡っている。
イメージとしてはタイトルにもあるように大西洋の波打つ海原が思い浮かぶ。またヴァイオリンも弾くアラン・ホールズワースのギターとも相性が良く、ザッパミュージックとUKジャズロックの邂逅もあったりで、なかなかに興味深い盤だ。捨て曲なし、全編見所な作品。ファンなら聞かない手はない
聴いた日:06月23日 アーティスト:Jean-Luc Ponty
Outlandos D’Amour (Dig)Outlandos D'Amour (Dig)
・78年発表1st。元々ジャズプログレといったジャンルで活躍してた面々がパンクムーヴメントに乗っかって、デビューしたアルバム。なもので演奏技術は同時期のバンドとしても頭一つ抜きん出ている。が、それが不興を買っていたりもしていて、パンク/NWの鬼っ子みたいなバンドでもある。
内容はいたってシンプル。高い演奏能力で繰り出す楽曲はきわめて構築的でパッションは皆無で徹底的にクールだ。レゲエを取り入れているが、呼び水にしているだけで本来のものとは似ても似つかない感じ。とはいえ、サウンドからは独特の孤立感が早くも漂っているのが目を引く。
鬼子というバンドイメージからか、鳴り響く音も当時の流行からかなり迂遠、極めて理性的すぎたからこそ異質なものを受けるし、類似する音が見出せないという孤独さが彼らの特徴なのだろう。初作にして、独特な雰囲気が滲み出る一枚。彼らなりの一番ストレートなロックが聴けるというのも記しておきたい
聴いた日:06月24日 アーティスト:Police
幻とのつきあい方幻とのつきあい方
・11年発表1st。ゆらゆら帝国解散後の初ソロ作。初回盤所持。メロウでグルーヴィなAOR調のメロディに童謡的な肌触りの歌詞との妙味がかとなくシュールな一枚。ビルとビルの合間に吹き抜ける生温い風とでも言うべきか。平熱的な抜けのいい音がずっと心地いい雰囲気を漂わせて、常習性が高い作品
都市部の隙間を縫って、漂う空気にかとない孤独さや諦念が重なって、自己の像がぼやけるようなそんな感覚がある。そのぼやけた像が幻となって対峙する。アルバムのタイトルのように自我の疎外感を持ちながらもうまく付き合う方法を提示してる風にも捉えられる。けどそんな事も考えなくとも楽しめる盤だ
初回盤は収録曲のインスト盤との二枚組。坂本慎太郎の響く中低音の味わい深い歌声がなくても、十分に聞ける内容で聞き込むと遠くに鳴るエコーがこの盤の幽玄かつ無聊な隠し味だと気づけるのが心憎い。歌が無くなることでの空虚感の強調もまた興味深く、ただ流されるままに聞くのも楽しい軽さも良い。
聴いた日:06月25日 アーティスト:坂本慎太郎
ザ・インフォメーション(DVD付)ザ・インフォメーション(DVD付)
06年発表7th。初めてヒップホップをメインにすえた作品。ここまでの作品では何かが下敷きにあって、その上にフレーバーとして散りばめてきたものを下敷きにしたというのがこの盤のコロンブスの卵的な発想にいたってるのだと思う。なにか音楽的には純化したものを聞いた印象を受けた。
というのも、ベック・ハンセンというアーティストはざっくりと分けてフォーク、ヒップホップ、ロックの間で揺らいでいたオルタナティヴミュージシャンであり、そのどっちつかなさ加減が90年代を駆け抜けた時代の寵児だった所以だと見ているが、本作を聞いているとまた別の表情が見えてくる。
このアルバムを聞く限り、彼にとってロックミュージックという縛りが「不純物」になっており、そこより解き離れた自由な表現こそが本作の軸になっていると感じる。その点では精製されたとも言えるし、より彼の個性がダイレクトに、なおかつポップに表れていると思う。そこにロックは必要なかっただけ。
そうやってアク抜きした作品だからこそ、吹っ切れた印象もあって、聞き応えのある作品になった。ディスコグラフィの中でも上位の出来かと。なおDVD付きバージョンはミシェル・ゴンドリーなどによるアルバム全曲のMVが収録されています。
聴いた日:06月27日 アーティスト:ベック
茎 (STEM)〜大名遊ビ編〜茎 (STEM)〜大名遊ビ編〜
・03年発表8thSG。3rdアルバムの先行シングル。それまでのオルタナロックからは打って変わって、ジャジーな質感やストリングスを取り入れたジェントルかつキャバレーな響きの楽曲が立ち並ぶ。シックに猥雑な趣は3rdのサウンドの提示にもなっているか。収録曲はどれもシングル仕様。
聴いた日:06月29日 アーティスト:椎名林檎
Modern GuiltModern Guilt
08年発表8th。デンジャーマウスプロデューサーに迎えた一作。デンジャーマウス特有の一時停止したビデオ映像のようなタイムレスなサウンドデザインにベックお得意のモンド感が重なって、奇妙な浮遊感の中に漂っている錯覚に陥る。シンプルかというとそうでもないような複雑さもある。
60sの白昼夢サイケの趣にアンビエントの質感やらテクノ的な黒っぽさも混ざっており、不思議とロックという印象があまりないのはリズム、ヴォーカルラインを聞かせるために、装飾的なメロディを削ぎ落としているからのように思える。むしろ歌をメインに置いてるからポップスという印象が近いか
収録時間が35分もないのは彼のディスコグラフの中でも最短の部類だが、短いながらも彼の個性はきっちり抽出されていて、悪くはない。良くも悪くもデンジャー・マウスのサウンドプロダクトが濃厚なので好みは分かれるか。個人的には数回聞かないと、印象に残らない感じの一枚。フックがないのが惜しい
聴いた日:06月30日 アーティスト:Beck

わたしの音楽メーター
音楽メーター

2016-06-01

音楽鑑賞履歴(2016年5月)

| 23:50

月一恒例の音楽鑑賞履歴。

音楽メーターの感想を記事にしてまとめてます。

18枚。まあまあ、かな。

もう少しペースをあげたい所だけど、なかなかそうも行かない事情もあったりで。

いろいろ仕上げてから、がっつりと聞きたいなあ。

今年になってから色んなペースが落ち気味なのでどっかでどうにかしたいなあ。

では以下から、感想です。


5月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:18枚
聴いた時間:357分

バビロンの城門バビロンの城門
・78年発表3rd。三頭体制の最終作。前作のヨーロピアン全開な黒魔術サウンドから、アーシーさといわゆる様式美サウンドが顕著になった作品。サウンド的には濃厚だった前作に比べると大分シンプルになった感があるが、勢いはさらに増した印象。4と5、1はバンドの代表曲して名高い。
アメリカ進出を目指して、ラジオ放送を意識したサウンドらしい。確かにヨーロピアンの妖しげな感じはなく、どちらかといえばかなりブルージーで土臭い印象があるのだが、その一方でクラシカルな旋律の様式美を兼ね備えたサウンドもあるので、アメリカの荒野にヨーロピアンなお城が建っているような感じ
タイトルだけを眺めても、そんな感じでなんだか一貫性がなくて、どっちつかずな印象もちょっとあって、その辺りがこの盤のアメリカ市場失敗の要因だったのかも。演奏は素晴らしいの一言なのだが。そんな中、唯一8だけが、バンドイメージと英国的な雰囲気を保ったトラッド的な1曲で面目躍如といった所
そういった面ではあまりにもアメリカを意識しすぎたために自らバンドのカラーリングを強引に変えようとして失敗した一枚、ともいえる。繰り返し言うが内容は素晴らしく名盤だ。が、この急激な方針転換で中心メンバー二人が脱退。バンドはさらにアメリカナイズドなサウンドへと傾倒していく。
聴いた日:05月01日 アーティスト:レインボー
Machine HeadMachine Head
・72年発表6th。第2期の三作目。いわゆるHR/HM金字塔作品として名高い名盤。ギタリストリッチー・ブラックモア主体になってのハードロック路線なのだが、改めて聞くと、ブラックモアよりジョン・ロードの活躍に目を引く。オルガンもそうだがアレンジ面の貢献部分がでかいように思う。
ジョン・ロードジャズクラシックの素養とブラックもあの持ち込んだブルースクラシックギターのスケールなどが混ざり合ってできたサウンド、というのが正しくて、一聴するとスワンプロックのようなグルーヴィーさが加味されている音なのが最大の特徴。アドリヴのジャムり具合もそんな感じ。
だから英国調の湿っぽさが割りと希薄で、質感としてはアメリカンロックっぽいのも面白いところだと思う。とはいえ、そこまで乾いた音でもない。ペイスのドラムも重さより、硬さと速さが重視でロジャー・グローヴァーのベースもかなりポップだ。誰か一人が欠けたとしてもこの盤の音は成立しないと思う。
適度にスピーディーで、適度にハードで、適度にポップ、演奏もクラシカルでブルージーでジャジー。この辺りに未だ近代的な響きが残るからこその名盤なのだろうかと。ツェッペリンが発するマジカルな音と比べるときわめてコンテンポラリーな硬質さがタイトルの如く、顕著に表れた作品だろう。
聴いた日:05月01日 アーティスト:Deep Purple
Calibro 35Calibro 35
・08年発表1st。イタリアジャズファンクバンド。このバンドはサウンドコンセプトが面白い。「6〜70年代のイタリア映画に流れるような擬似映画音楽」という枠組みで演奏されるから、スタイリッシュを通り越して、あのイタリア映画独特の脂ぎった血潮たぎるような質感の楽曲のオンパレード。
これ一発の企画盤と思うなかれ。バンドは2016年現在も活動中で、昨年新作も出したばかり。バンドの特色である「フェイク映画音楽」をそのままに様々なジャンル映画に挑戦してる。本作はジャケから察するにクライムムービーがメインなのかなと。騙されたと思って聞いて欲しい。なかなかの良盤ですよ
処女作は曲目を見る限り、イタリア製作の映画に使われた楽曲のカバー集となっている模様。実際にファズギターやオルガンの旋律や、少しプログレっぽい曲展開、胡散臭さフルスロットルメロディーラインなどイタリアならではの珍妙なサウンドは非常にクセになるし、その雰囲気の再現度はかなりのものかと
聴いた日:05月02日 アーティスト:Calibro 35
The Koln ConcertThe Koln Concert
・75年録音盤。1975年1月24日ドイツケルンオペラハウスでの完全即興演奏の実況盤。キース・ジャレットの数ある代表作のひとつでもある。ガラスを弾くような透明感の強いピアノの音から紡がれる旋律は元より譜面があるように思えてならないほど、美しく鳴り響いていく。
キースのリリカルかつ陶酔感の強い演奏は聴くものをそのピアノのメロディに巻き込んでゆき、一つの空間を共有させていく。時を忘れ、ただ自由闊達に音の鳴り響く空間に埋没していく甘美な体験、というのはちょっと言いすぎか。真摯なピアノとの対話を演奏者ともども聴衆も体感できる稀有な盤かと。
聴いた日:05月03日 アーティスト:Keith Jarrett
News of the WorldNews of the World
・77年発表6th。前作までの多重録音の極みからサウンドの方向転換を図った作品。セルフプロデュースの2作目でかつ当時勃興しつつあったパンクムーブメントも多分に意識した作りでかなりシンプルなサウンド。その際たるものが数ある代表曲の1と2だ。この2曲の存在感が強烈である。
初期の重層的な音から直線的な音になったのもあり、返ってメンバー全員がソングライターである強みが出ており、楽曲の当たり外れがなくバラエティも多彩になっているのが逆にクイーンの底力を見せ付けた印象が強くある。ただ冒頭2曲のソリッド感が強いためにその粒揃いの楽曲が印象に薄いのが玉に瑕か
様式美的なコンセプトが解体された分、各メンバーの個性が出た作品で初めて米国での売り上げが英国より上回ったのもそのバラエティの豊富さがとっつきやすくなったのもあるかもしれない。次作ではこの多彩さをそのままにアルバムの完成度も高めていくことになり、80年代のポップ路線の雛形にもなった
聴いた日:05月03日 アーティスト:Queen
Tied to a StarTied to a Star
14年発表2nd。基本的に前作と同様、アコギメイン&要所要所にエレキといったサウンドにリズムセクションが入った、マスキス調のルーツミュージックオマージュが楽しい一枚。お馴染みの沈痛な響きを伴った開放感のあるサウンドがアコギの爽やかな響きによって、より鮮明に聞こえる。
エレキのディストーションノイズが乗っからないことで、これほどダイレクトな響きになるのは思ってもみない効果でより剥き出しの個性が味わえるという点ではマスキスのキャリア史上最も先鋭的なのかもしれない。掻き毟るようなギターストロークのカッコよさにエレキもアコギも関係ないと思わせる一枚だ
聴いた日:05月03日 アーティスト:J. Mascis
猟奇的なキスを私にして猟奇的なキスを私にして
14年発表1stSG。初期のポエトリーリーディングなラップっぽさがなくなり、より歌ものとしての比重が高くなった。その分、ポップにはなったが特色が薄らいだ印象も少し感じる。演奏自体については目を見張るものが多々あるのだが、この複雑な曲がどこまでキャッチーなのかという疑問は残る。
もちろん相当複雑な構成にも拘らず、ポップな質感を外してないので高濃度圧縮なサウンドとして聞けるのは間違いないのだが。そのサブカル感と相まって、なんとなしに「よくある感じ」へ落ち着いてしまったかというのはある。高品質だがフックには少し欠ける楽曲集、という感じ。聞いていて悪くはない。
聴いた日:05月04日 アーティスト:ゲスの極み乙女。
Several Shades of WhySeveral Shades of Why
・11年発表1st。ソロ名義では初のスタジオ録音盤。リズムセクションを要さない、弾き語りがメインの内容となっている。ギターの連奏に曲によってはヴァイオリンフルートクラリネットなど重なって、印象としては穏やかで荒涼とした雰囲気で歌い上げている。けど、マスキスの調子はいつも通り。
音が柔らかくなってる分、なにか真に迫る感じもするけど、フォークとかカントリーのような朴訥とした、しかし優しさはあまりない、乾いた日差しのような感覚が広がる。平熱なサウンドというか、厭世観も少しあるような隔絶した趣はマスキスらしさがよく出ていると思う。静かな時にじっくり聞きたい一枚
聴いた日:05月04日 アーティスト:J. Mascis
Day at the RacesDay at the Races
・76年発表5th。初のセルフプロデュース作品。ジャケやタイトル(マルクス兄弟の映画タイトルからの引用)などから最高傑作と誉れ高い前作の兄弟作でもある。名盤直後の一作だからか、本人たちの思わぬ所で弛緩してるアルバム、という印象を感じる。ジャケットの荘厳さとは裏腹に存外ポップな質感
前作からの踏襲でかなり手間をかけた録音という一方で、収録曲に見られる雑多な音楽要素の為か、アルバムのイメージを統一出来ていないという贅沢な悩みが顕在化してるようにも。コンセプチュアルな構成も縛りが弱く感じられる。が、収録曲の出来は高水準。前作が荘厳だとすれば、本作は優雅な趣。
ヒット曲の6や8、日本に捧げられた10、また大胆にワルツを取り入れた4など、ポップで柔らかな印象の楽曲が目立つ。各人のソングライティングの個性が出始めたと言う点では、初期のHR路線から後の総合的なロック・ポップス路線への転換期の一枚という評価が出来そう。正に前作と次作の中間点。
聴いた日:05月07日 アーティスト:Queen
CollectionCollection
12年発売廉価版ベスト。80年代のシンセポップデュオ。08年発売のBOXセットのリマスター音源抜粋+未収録のリミックス音源が2曲付いた内容。彼らの残した2枚のアルバムからの収録曲はほぼ網羅されているのでコストパフォーマンスは高いベスト盤だろうと思う。
曲の方はアナログシンセのチープなサウンドに乗っかるブルー・アイド・ソウルという印象。アリソン・モイエの女性にしては野太い力強い歌声は現在世界を席巻している、同じく英国ソウルのAdeleを想起させられる。歌い上げ方もなんとなく似てるような気がする。
1st収録曲のモノクロームながらシンセによるポップな煌びやかさが目に付くサウンドの一方で2nd収録曲のモイエ作曲のよりブルージーでゴシック感の強いサウンドに歴史的な地続きを感じる。2016年現在の成熟した英国ソウルの萌芽を80sシンセポップに垣間見ることができるのは興味深いと思う
聴いた日:05月08日 アーティスト:Yazoo
InnuendoInnuendo
・91年発表14th。フレディ生前最後の作品。前作のバラエティの豊かさにクイーンらしい格調高さが加味されたアルバム。ただ80年代のカラフルなサウンドが一転して、モノクローム、あるいはセピア色の印象を伴ったサウンドに感じる。全体に生命力と寂寥感が支配する、シリアスな趣。
この盤で聞けるフレディの歌唱はどれも気迫に溢れたものだ。迫り来る死期を感じさせない、力強い歌声はキャリアの最高到達点とすら思わせる程。特に12は絶唱といって過言ではない。彼は最後の最後までフレディ・マーキュリーたろうとしていた。その創作意欲は死の直前まで尽きず、最後の盤へ繋がる。
聴いた日:05月12日 アーティスト:Queen
Stone Roses: 20th Anniversary Remastered EditionStone Roses: 20th Anniversary Remastered Edition
・89年発表1st。80年代末UKロックを代表する1枚。60sロックと当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったクラブミュージックのマリアージュ・サウンドが煌かんばかりのマジカルな響き。時代の空気が成し得た、突然変異的グルーヴミュージックは今もなお永遠の響きとして燦然と輝いている。
改めて聞くと、収録曲全体の流麗な流れが目に付く。気付けば次の曲に行ってた、なんてことがこの盤だとザラで同じテクスチャーの上に各曲が並んでいるという以上に、演奏そのものが表層的で盤を支配しているのは実はテクノ由来のリズムなのではないだろうか。そう考えるとこの盤の魅力が見えてくる。
この盤のロック的な部分は実は形骸化していて、いわゆる60sポップスの定型トレースしてるにすぎず、そこへ80年代末の「生々しい音」としてのテクノのハウスビートが組み合わさることで、化学反応を起こしているのがバンド、ひいてはこの盤の最大の特徴のように感じる。
ロックの求心力が出涸らしになりかけた時代だったからこそ、生まれたロックの奇形児なのかもしれない。どちらにせよ様々なタイミングが噛み合って成立しえた作品なので、当の本人たちが再現できなかったのも止むなしというべきか。次作でよりロックの骨太さを指向するのもむしろ自明の理だったのかも。
聴いた日:05月14日 アーティスト:Stone Roses
METAL LUNCHBOXMETAL LUNCHBOX
96年発表2nd。6〜70年代の洋楽へのリスペクトを感じつつも、一方で日本の歌謡曲っぽさからも逃げてなくて、その配合率の具合がかなりマニアックな混ざり方をしてる印象のある作品。とびきりポップで楽しいのに、全体的には非常にニッチな質感を伴っている。王道なのになぜか裏路地を歩く感覚。
渋谷系の地に着かない軽薄さ(そこが良さでもあるのだが)とは異なって、影響先の音楽を彼らなりに消化して、鳴り響かせている。その作風はUKロックバンドのXTCと似てるようにも思う。もちろんやってる事は異なるのだが、音の成り立ち方というか、アディテュードが類似してるように見える
XTCビートルズに影響を受けながら、高密度な王道ポップをやってたのと同様に、洋楽という広範囲の音楽に影響を受けながら、慣れ親しんだ日本の歌謡曲も重ね、「足し算」的に密度の濃い音楽を成立させているのはどことなく方法論が似てるのかもしれない。そういう点では中毒性の高い一枚だ。
聴いた日:05月15日 アーティスト:GREAT3
スクリーマデリカスクリーマデリカ
・91年発表3rd。ストーンローゼズの1stとともにロック×ダンスの融合を図った代表的一枚。元々、ボトムラインが弱点のバンドだったので、そこにアシッドハウスの四つ打ちキックと低音をぶち込んで補ったのはコロンブスの卵的な発想でその博打が見事に嵌った作品、という印象が強い。
アメリカンロック的なアーシーかつファンキーな趣にサイケ(&インド)感覚が絡み、それらをアシッドハウスが纏め上げるという作り。アシッドハウスとサイケロックの酩酊感が混ざり合って、えもいわれぬ恍惚感が漂うのがこの盤の特徴だ。醒めた鎮痛が響く4や7などが良くも悪くも強烈。
アシッドハウス以外にUK的な質感が演奏、曲ともにないのが不思議な所で、次作でその傾向をさらに強めていくのがこのバンドらしくもあり、捻くれてる所でもある。そんな天邪鬼な感覚が一番英国的なのかもしれない。押しも押されぬアーリー90sを代表する名盤の一つだと思います。
聴いた日:05月16日 アーティスト:プライマル・スクリーム
Axis: Bold As LoveAxis: Bold As Love
・67年発表2nd。名盤の誉れ高い1stと3rdの間に挟まれて、いまいち地味な印象が拭えない盤だがとんでもない。前作から半年後のリリースだがゴリゴリのブルージーなサウンドからR&B的なメロウな感覚が付加されて、奥行きが出ており、短期間ながら急激に進化している。割かしポップだ。
鳴り響いている音が既に67年の音ではなく、ジャズR&Bなどを取り入れてより洗練されたフュージョンっぽい音に進み出していて、どれほど先が見えていたのかと思わずにいられない。演奏がジミの思い描くものに追いついていない面も多少あるが、クドさを感じさせないポップな感覚が聞きやすい良作。
聴いた日:05月17日 アーティスト:Jimi Hendrix
WITHOUT ONIONWITHOUT ONION
98年発表4th。プロトゥールスを使ったハードディスクレコーディングによる細密な音の重ね方が顕著な盤。かといって、どことなく精神の深遠に繋がるシリアスな音は鳴ってなくて、どこまで行ってもポップなサウンドが鳴っているのが特徴。音がくっきりはっきり聞こえるので綺麗な細工玩具を見る感じ
音の肌触りは、どことなく映画的。6〜70年代のウェストコーストサウンドというか、カラッと乾いたファンキーさやフリーソウル、ソフトロック的趣きは印象的なワンシーンで使われていそう。しかしそれらの像の折り重なり方に他の類似性があんまりないのが面白い。彼らにしか出せない音がここにある。
聴いた日:05月18日 アーティスト:GREAT3
ほうろうほうろう
・75年発表3rd。ジャパニーズソウルミュージック金字塔的作品。元々、エイプリルフールのメンバーだったこともありはっぴいえんどティン・パン・アレー勢とも交流が深く、この盤でも多数参加している。シティポップスというにはちょっと黒いフィーリングが濃い目な趣だ。
横浜の港町を想起させられるような、洒脱したサウンドが特徴でそこに小坂の豊かで深い歌声がゴスペルチックに響く。中盤の5〜7のファンキーさ加減がなかなかに白眉で、ゆえん歌謡曲的な歌詞内容なのがタイムレスな演奏と歌で一級品の舶来物にすら聞えてしまうのだから凄い。
グルーヴィながらシックなサウンドが日本らしい粋な雰囲気を出しているようにも思うし、当時の日本国内でこれだけスタイリッシュな音楽をやっていたのはやはり凄いというか。その垢抜けたサウンドは傾聴に値するかと。70年代日本の名盤として永く歴史に刻まれるのも、納得の内容かと。
聴いた日:05月22日 アーティスト:小坂忠
May and DecemberMay and December
01年発表5th。トータスジョン・マッケンタイアをミックスに迎えた作品。ハードディスクレコーディングを前作からさらに突き詰めた作品でサウンドのアナログ感は薄まった反面、テクノ方面に傾倒した趣が強い。なにか醒めた感覚でメロウな音を繰り出しているせいで雰囲気はモノトーン。
前作までのカラフルさとは一変して、曇り空の雰囲気がが目立つが、緻密に構築された音がドライなおかげで、思ったよりは湿度は高くない。全体的にもそこまで奥行きはないサウンドだからこそ、フラットに鳴り響くミステリアスさはかとなくある。クールにメロウ&グルーヴィなアルバム。
聴いた日:05月27日 アーティスト:GREAT3

わたしの音楽メーター
音楽メーター

2016-05-21

2016年に選ぶ、少女革命ウテナ話数10選。

| 22:34

来年、放映20周年なんでそっちのタイミングでやりたかったなあ(愚痴

とまあ、そんなことはさておき。


唐突に「少女革命ウテナ」の話数10選です。

なんでいきなりやるかって?

最近、ネットで話題のAbemaTVで再放送が始まったからです。

AbemaTV(アベマTV) | インターネットテレビ局


要はタイミングが良かったのと便乗してみようと思ったから、です。

頭でも言ったように来年20周年なんだからキリ悪いじゃんとも思わなくもないですが。

でも、もう20年近く経つのかあと言う感慨にも耽ってしまうわけで。

AbemaTVカテゴライズでもなつかしアニメに分類されてる)

90年代を生きた人間にとっては70年代の作品を見る感覚で20代以下の人はウテナを見るわけですよ。

これってちょっとやっぱり自分らがあの年代から遠くに来たんだなあと。

そんな風にいやがおうにも思わざるを得なくて、改めて語るのも悪くないなあとも。


でまあ、選ぶにあたって見返すわけですよ。

自分も後追いで見た口なので初めて見てから10年近くは経ってますが。

やっぱりウテナも「古く」なったんだなあと思う箇所もあり、そうでない箇所もあったりで、

また違う印象を持って再視聴の醍醐味を感じられた、というのもあります。

それはおそらく10年前と違う感想だと思います。


だからタイトルに「2016年に選ぶ」と付けました。

今現在、この時点で選ぶとなるとこんな選定になりましたという意味合いを含めて。

また時間が経って見返せば、何か違う感じ方をするんだろうし。

とりあえず20周年を前に選んで見るのもありなのかなと。


前置きが少し長くなりましたが、そんな感じで選んでみた話数10選です。

以下、選んだ話数に二、三、短めのコメントを付けて語りたいと思います。

なお放映順というよりは順不同、ざっくばらんに語ってますのであしからず。

画像も後で付け足すかも。

ではどうぞ。なおスタッフリストは敬称略です。


第7話:見果てぬ樹璃(1997年5月14日放送)

脚本:榎戸洋司絵コンテ橋本カツヨ演出:岡崎幸男、作画監督林明美

《コメント》

作中随一の拗らせ系女子(?)有栖川樹璃の最初のメイン回。橋本カツヨ(a.k.a細田守)の手がけた決闘シーンが白眉の出来。頭では奇跡などないと分かっているのにも拘らず、本心のどこかでは奇跡を願っている。そんな樹璃の心境がそのまま、決闘の幕切れにつながっているわけだけど、やっぱりその想いの拗らせ方が自分には男性のそれに見えてしまうなあ。画面のキレはとにかく素晴らしく、今なお鮮烈なのは確か。以降、橋本カツヨ演出回はなにか鬱屈した情念に囚われる人物の表情の魅せ方が冴え渡るのだけど、その挨拶代わりの一発目としてはこの上ない一本かと思う。


第15話:その梢が指す風景(1997年7月9日放送)

脚本:榎戸洋司絵コンテ演出:星川孝文、作画監督:たけうちのぶゆき

《コメント》

ウテナの登場人物の中で誰が一番好きか、と問われると自分は薫梢と答える。シリーズ第二部に当たる「黒薔薇編」2話目はそんな彼女のメイン回。梢のコケティッシュというかインモラル感の裏側には双子の兄、幹への感情が渦巻いていた。そういう女の子の裏側が良く出てるのが、わりに自分の好みなんだろうなあ。「黒薔薇編」自体もメインのキャラクターに「気づかれない者」の感情を取り扱ってるのもあると思うけど。梢の心の内も幹は知らないし、梢自身も終始心に秘めたまま進む感じもまた。すれ違ってるけど、交わってる感じが良いんだよねえ。


第20話:若葉繁れる(1997年8月13日放送)

脚本:月村了衛絵コンテ橋本カツヨ演出桜美かつし作画監督:たけうちのぶゆき

《コメント》

ウテナシリーズ構成榎戸洋司の他に脚本家が何人か参加していて(演出の人が脚本を手がける回もある)、これもその一本。いまや小説家として名を馳せている月村了衛のシナリオ。黒薔薇編の真骨頂ともいうべき「主人公になれない人々」の不安や恐怖がよく出てる回かと。内容的にはウテナの親友、若葉と西園寺の「同棲時代」なんだけどねえ。若葉がそれを幸せに感じている一方で、いつかそれが終わりを告げることが分かっていて。一押ししてしまえば崩れ去る脆い「幸せ」に気付いているけど気付きたくない。橋本カツヨがここでもそういった情念を爆発させている手腕がもう。自分の「幸せ」が崩れ去った瞬間に垣間見せる表情の鮮烈さが目に焼きつく。


第21話:悪い虫(1997年8月20日放送)

脚本:月村了衛絵コンテ演出桜井弘明作画監督:たけうちのぶゆき

《コメント》

シリーズ中、もっともメインストーリーから迂遠な一本。個人的にはこの二本がウテナにおける月村さんのベストワークと思ってる。「物語の主役になれない」人間の悲痛な叫びをほとんどモブに近いキャラクターに叫ばせるのが秀逸。物語から認知されない、あるいは大筋の物語から外れた人にも心や感情や人生があるわけで。そういった物語の外部からの声なき声を物語の中心にいる人物たちは理解することが出来ない。というより認知できないという方が正しいのか。映し出される物語の枠の外にも別の物語が幾重にもあってそれは交差し得ない、みたいな。

創作的物語構造の歪みというか、枠外の叫びというか。うまく説明はできないけど。黒薔薇編はそういった外環の人々を描けたという点では予定外の副産物だったと思うけど、これがあるのとないとではウテナはまた違った趣になっていただろうなと。あとテーマ的には一番、現代的な意味合いを強めてるようにも思う。当時はさほどでもなかったけど時代を経て、色合いと印象が濃くなった回でもあるなあと。



第11話:優雅に冷酷・その花を摘む者(1997年6月11日放送)

脚本:上村一宏、絵コンテ錦織博・金子伸吾、演出:金子伸吾、作画監督相澤昌弘

第12話:たぶん友情のために(1997年6月18日放送)

脚本:上村一宏、絵コンテ:垂永志、演出高橋亨作画監督長濱博史長谷川眞也

《コメント》

これだけは2話合わせて。1クール(第1部)完結の前後編エピソードウテナvs桐生冬芽の決闘、敗北、再起。今見ると、だいぶ印象の変わるエピソードでもあるかなと、再見して思った。というのもウテナの「普通」が2010年代の現代において、そこまで歪んだ物にも思えないのが最大の要因だろうなと。このエピソードやシリーズ終盤において問題になる「ウテナは王子さまなのか?お姫さまなのか?」という点において。昨今はトランスジェンダーやらLGBTなど、ジェンダー論の構築が放映当時と比べるとかなり形成されているからこそ、ウテナの風貌も「性的多様性」の一環として、受け入れられてしまうわけで。あんまり突破口にはなっていないというか、そのファッションを身にまとうことで自分を保つというのはありがちではあると思う。一方で、このエピソードで描かれる女子の制服を着たウテナにも生々しいリアルさを感じる。抑圧される自己と解放される自己の二面性というか。冬芽はウテナを「王子様に固執する女の子」から「普通の女の子」へと解放させようするわけだが、ウテナは「王子様になりたい自己」を開放してる事こそ、自らの「普通」だと宣言する。どちらが良い悪いのではなく、物語の手綱引きとして元の鞘に戻るわけだけど、傷跡だけは残って次の段階へ。ただ今の視点から見るとウテナ的な「普通」が当たり前と化していて、それが当時の「歪み」である事に気づきにくいというか。その一方で「抑圧されている自己」であろう、女子制服のウテナも違和感というよりはある種の現実味を帯びるようになった。というのが、このエピソードを語る難しさなんだろうと思う。この問題点の未分化なカオスっぷりは90年代的なものだと、振り返って見ると感じるなあ。そしてこの作品が「邪道にして王道」な物語であるという点にも注目しておきたい。作品の特徴がよく表れてるエピソードだと改めて実感できたのが収穫だったのかも。


第30話:裸足の少女(1997年10月22日放送)

脚本:榎戸洋司絵コンテ:風山十五、演出桜美かつし作画監督香川

《コメント》

んで、上のコメントから続くわけだけど。黒薔薇編を通過し第3クールに入って、何が行われたかというと、「ウテナという少女」を掘り下げる事で、「王子様の座」から引きずり下ろす事だったように思う。冬芽が出来なかった事を平然とやってのける鳳暁生にシビれる、憧れるぅ!……わけじゃないが。実際、恋とそれに似た憧れを抱かせる事で「女の子」な部分を喚起させ、抗いがたい性の衝動というか情動をリリカル演出しているエピソードだと思う。その辺りは絵コンテの風山十五(a.k.a五十嵐卓哉)の清新さと演出桜美かつしの空間的情緒が生み出しているものだと思う。しかし、そういった初恋の甘酸っぱい感覚はインモラルに塗りたくられてる。

そこがこの作品の捻くれているところでもあり、良いところでもある。背徳感というのが作品のキーにもなっていて、印象を大きく決定付けているわけだけど。ウテナがそこに巻き込まれる事で初めて「女の子」っぽさが出るというのも興味深いところではあるなと。


第33話:夜を走る王子(1997年11月12日放送)

脚本:榎戸洋司絵コンテ橋本カツヨ演出高橋亨作画監督長濱博史長谷川眞也

《コメント》

シリーズ中、もっともインモラルで、裏切りに充ちたエピソードだと思う。というか、今考えるとこんなんよく夕方に放送できたもんだなあと改めて感じざるを得ない。BPOとかに抗議行かなかったのかな。ここまでのシリーズの振り返りと思いきや、実はその裏側でウテナが「食われる」話。もう演出の勝利というか、すっごい婉曲的な表現だったからこそ冒険できたってのが強いんだろうけど。さっきの30話でのコメントで説明した事を実際に「実行」してしまったエピソードでもあって。花を散らしたウテナが「王子さま」なのかどうか、という残酷な突き詰めでもあると思う。もはや後戻りできる状況でもなくなってしまっていて、暁生の思惑通りに事が進んでしまっているという点でも残酷。この時点でウテナも「世界の果て」を知ってしまったために「永遠」という絶対性を失ったとも言えなかない。ウテナが「王子さま」から堕落することで最終章の礎を築くという、確信犯的な一本だと思う。


第37話:世界を革命する者(1997年12月10日放送)

脚本:榎戸洋司絵コンテ:風山十五、演出桜美かつし作画監督:たけうちのぶゆき

《コメント》

この回のお互いに毒物を食わせながら「十年後も同じようにお茶会しようね」って言ってるアンシーとウテナの関係がすごく好きですね。個人的にはこれ以降、アンシーが主体になってしまうのでちょっと辛いんですけど。33話を通過して、いろんな意味で「対等な関係」になった二人だからこそ成立する会話なのが凄く好きで。美しい所も醜い所も一緒くたに受け入れて、待ち受ける結末が分かりきってても最後の地に向かう雰囲気も結構好きです。嵐の前の静けさだからこそ、美しい情景が広がっているというか。とはいえ、アンシーの持つ歪みは最終回で解消されるけど、ウテナの歪みが解消されずに劇場版まで持ち越されてしまうので、難しいところではある。この回は、ここまでの話数をかけて描かれる一瞬の情景が自分にとっては好きなんだろうなあと。


第6話:七実様御用心!(1997年5月7日放送)

脚本:比賀昇、絵コンテ松本淳演出:岡崎幸男、作画監督林明美

《コメント》

最後はギャグ回(にして石蕗美蔓初登場&七実メイン回)。いや、ウテナはギャグがないと成立しない作品なので。選んだのはインパクト絶大の一発目。いやね、暴れ馬→暴れ牛→暴れカンガルーは汚いよ!なに考えてんの!

裏話によれば、当初の予定だと6話と同じくギャグ回の8話は順序が逆だったようで、8話(本来6話)の製作遅れから6話(本来8話)に入れ替わったそうだけど、怪我の功名だったと思う。どっちもウテナに冬芽を意識させる回だったみたいだけど、いやねえ(笑)最後、カンガルーとボクシングして一発KO勝ちって言う展開はさすがにわけがわからんwギャグに意味を求めるのもどうかと思うけど、本来の話とのギャップが異様なので初見時は腹筋崩壊してた。脚本書いた比賀昇(a.k.a山口亮太)は後に手掛ける作品でもこういうプリミティブに突拍子のないギャグを繰り出しているし、元々こういうオファー(いつものカラーリングとは異なるもの)だったそうなので納得した。

けど、やっぱ卑怯だよw


《終わりに》

以上が、ウテナ10選になります。各クール×3話&ギャグから1話という選び方をしました。改めて見返すと、ウテナに引っ掛かりを覚えて見てたんだなと思う一方、どこかしらで男性の存在がいないと見れない作品でもあったのかなあとも感じました。背徳感やインモラルに満ちてはいるけど、男女関係、あるいは友情など王道的なものが描かれてるからこそ、見れてたのかなと、そう思うわけです。

実際そういう、話数選びになってるようにも思えますしね。いや、もっとファン的に人気の回あるでしょうにという声もありそうですけど。なにせ20年前の作品なので、画面演出に冴えがあっても話の質感が古臭いというものがいくつかあったのも事実で、そういうのはぐっと来なかったんですよね。あと、目星の話数を絞って見たので、全話通しで見たわけじゃないのも正直に申し上げておきます。今度やる時は最初から全部見て、考えたいなあと。

個人的にはTVシリーズは劇場版見るための下ごしらえみたいなところもあって。今回は劇場版で省かれた部分、いわゆるTVシリーズの雑味部分も紹介しておきたいなあと思って選んでみたつもり。そこも興味深いから、面白いと感じるわけで。パブリックイメージから零れ落ちているのもきちんとウテナだよって言いたかったのかも。

今度やる時はどんな風に変わるかも、自分にとっては楽しみ。そういったメモ的な意味も含めて、またやればなと思います。かなり突貫な記事になりましたが、ご勘弁を。

ではまた。

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