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2017-02-11

「日本3.0」の時代がやってくる


日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)

日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)



NewsPicks編集長の佐々木紀彦さんが『日本3.0』という新著を出されました。佐々木さんは、東洋経済オンラインで編集長をつとめ、PV数を圧倒的に伸ばしたうえで、新興のニューズアプリNewsPicks編集長に転職した注目の編集者・ビジネスパーソンでもあります。

いわく、「日本1.0」は、明治元年(1868年)から敗戦(1945年)に至るまでの日本近代「第1のサイクル」。
「日本2.0」は、敗戦(1945年)から2020年までの日本近代「第2のサイクル」。
この2つのサイクルを経て、2020年を境に、これからやってくるのが「日本3.0」と定義しています。

2020年は、1)東京五輪、2)安倍政権の終わり、3)東京の人口減少、4)団塊世代の引退、という4つの節目をひかえているため、時代的にターニングポイントとなるという理由からです。

70年周期説という歴史観、社会周期理論があり、既成の制度は70年で制度破綻し、新たな革命が起きるといわれることがあります。日本は、明治維新から77年で敗戦を迎えましたが、2020年には敗戦から75年が経過します。明治維新や戦後復興のときのように、「ガラガラポン革命」が起きるのではないか。むしろ、30代の若い世代が、「日本3.0」の革命を起こそうじゃないか、そんな警鐘のメッセージがこめられた本です。

私もこの考え方には共感するところがあります。
日本はこれから急激な人口減少、超少子高齢化という「見えない国家的危機」に直面します。2020年以降は、東京2020オリンピック・パラリンピックという国民的な目標もなくなります。見えない危機のため分かりにくいですが、ある意味、黒船が来航し開国を迫られたときのような、あるいは、戦争に負けて国家制度の大転換を迫られたときのような、未曽有の危機に直面しています。

この危機を革命の好機と変えられるかは、これからの社会を担っていく世代だと思います。

私自身はいま、日本財団パラリンピックサポートセンターで、2020年の東京パラリンピックという絶好の機会をとらえ、インクルーシブな社会の実現を目指して、人々が気づき、学び、行動していく機会をつくっていくために全力で取り組んでいます。

そして、「日本3.0」の時代にふさわしい、「学び3.0」の革命を起こすべく準備をしております。「日本3.0」の時代には、教師中心の「教育の時代」から、学習者中心の「学びの時代」へと、近代工業化社会の既存の教育制度そのもの大転換しなければなりません。大学受験がピークで勉強が終わるのではなく、好奇心をもって一生学び続ける人が生き残り、時代を創っていくようになっていくでしょう。

新しいぶどう酒は、新しい皮袋に入れるものです。

本山勝寛・学びのエバンジェリスト
https://twitter.com/k_motoyama

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2017-02-07

受動喫煙防止法/条例の制定を急げ


2020年、あと3年半後には東京オリンピック・パラリンピックが開催される。競技会場の準備ももちろん重要だが、国際オリンピック委員会(IOC)はWHOと共同で「たばこのないオリンピック」を掲げており、過去の開催地ではいずれも罰則を伴う受動喫煙防止策を講じられてきた。一方で、2020の開催地である東京では、かねてから必要性が指摘されている受動喫煙防止条例の制定が遅々として進んでいない。ちなみに、受動喫煙による年間死者数は日本国内で1.5万人、世界で60万人だ。これは、交通事故の約4100人、殺人事件の被害者数約340人よりも圧倒的に多い。

神奈川県では松沢成文前知事のリーダーシップにより、いちはやく受動喫煙防止条例が2009年に公布、2010年に施行されたが、肝心の五輪開催地である東京からは一向にやる気が感じられない。レストランなどの飲食店にいっても、東京だと店内で喫煙しているケースが多く、子どの多いファミリーレストランでさえ、喫煙スペースからタバコの煙が漏れて店内に充満し、子どもたちに受動喫煙のリスクを感じさせられてしまう。

東京が動かないなか、ようやく国が動き出し、2016年10月には厚生労働省が「受動喫煙防止対策たたき台」を発表した。この案は、受動喫煙対策を義務化し、現行の健康増進法にあるような「努力義務」ではなく、罰則の適用を法律で定めるとした点において、グローバルスタンダードに合致する。官公庁、医療機関、学校は敷地内ないし建物内禁煙とする一方で、飲食店・宿泊施設などは原則建物内禁煙だが「喫煙室」設置可とされている。

これに対して、日本禁煙学会などは「飲食サービス施設を含むすべての屋内空間を速やかに完全禁煙にするべきであり、喫煙室の設置を可とすべきでない」と問題点を指摘している。その理由は、1)喫煙室の出入りに際して必ずタバコ煙が漏れる、2)サービスを行う従業員や、喫煙室の掃除、機器のメンテナンスを行う労働者が濃厚な受動喫煙にさらされる、3)喫煙室の設置と空調機能維持に多額の費用がかかるため、「煙の漏れる、形だけの喫煙室」つまり「欠陥喫煙室」が多数作られる結果となり受動喫煙は防止できない、などを挙げている。

子を持つ親として、私もこの意見に賛成だ。厚労省の「たたき台」に対して、これから飲食店やたばこ業界団体の圧力が増すと思われるが、何よりも子どもたちや受動喫煙による「被害者」を第一に考えるルールをつくるべきだ。交通事故死の3倍以上にもなる被害者がいることを看過すべきではない。国は多様な意見を聴衆し、票につながる業界団体の声に耳を傾ける力学が働くと思われるが、今であれば小池都知事が高い支持率をバックに、五輪開催地としてモデル的な受動喫煙防止条例を東京都で早急に制定していただきたい。

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2017-01-31

朝日スポーツ賞を受賞しました

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勤め先である日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)が朝日スポーツ賞を受賞しました。昨日1月30日、帝国ホテルで他の朝日賞や大佛次郎賞などと一緒に授賞式があり出席してきました。

朝日スポーツ賞の選考は、全国の朝日新聞スポーツ部記者から計17の個人団体が推薦され、選考委員会の結果、五輪四連覇を達成したレスリングの伊調馨選手とパラサポが選定されたとのことです。リオパラリンピックでは日本選手が24個のメダルを獲得しましたが、これまで日本ではパラリンピック競技団体に事務所やスタッフが不足しているなか、28の競技団体がワンフロアに集結できるオフィスを無償提供し支援しているほか、共生社会に向けた様々な取り組みを行っており、その取り組みは金メダルに値すると評価いただきました。

2015年5月に創設し、わずか1年半後に受賞となります。この1年半、メンバーたちと次々と事業を立ち上げてきましたが、少しずつ社会が動き始めていることを感じます。今回の受賞は、パラサポだけでなく、「チームパラリンピック」への激励だと理解しています。

朝日スポーツ賞の副賞200万円は新たに開設を目指す、自分に合うパラスポーツがみつかるマッチングサイト「マイパラ」の開発費用に充てさせていただきます。開発費用500万円を目標にA-portクラウドファンディングで広くご支援も募集中です!
https://a-port.asahi.com/projects/mypara/

朝日スポーツ賞の受賞をテコにして、もう一つ社会を前進させていきたいと思います。

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2017-01-23

パラ駅伝を観戦すべき3つの理由


昨年夏にはリオ五輪・パラリンピックがあり、お正月には箱根駅伝で青学が3連覇を達成したことが、もう昔のことのように感じられる。3年後の2020年には、東京(日本)でオリンピック・パラリンピックの開催だ。自国開催はおそらく半世紀に一度の一大イベントとなるだろう。エンブレムから始まり、競技会場や予算の問題等々、東京五輪の準備はどちらかというとゴタゴタ感があることは否めない。そんななか粛々と、しかし意欲的に準備を進めているものがある、パラリンピック、そしてパラスポーツの振興だ。

日本ではあまり知られていないが、実はパラリンピックは、オリンピックとサッカーワールド杯に次ぐ、世界で3番目に大きなスポーツイベントだ。2012年のロンドンパラリンピックでは278万枚の観戦チケットが売れた。東京ドームが60試合満席にならないと埋まらない観客数だ。私も実際にリオの現地で観戦したが、その熱気とお祭り的な雰囲気は心から楽しめた。

1.パラリンピックまでに日本で盛り上がりを実感できるパラスポーツの一大イベント
さて、そのパラリンピックも3年半後には東京で開催されるわけだが、日本ではまだいまいちピンとこない人も多いだろう。日本国内の障害者スポーツのイベントで、それだけお祭り的に盛り上がることはほとんどなかったからだ。しかし、そんなパラリンピックを彷彿とさせるであろう、パラスポーツの一大イベントが日本でも行われる。日本財団パラリンピックサポートセンターが今年3月12日、駒沢オリンピック公園陸上競技場で開催する「パラ駅伝2017」だ。

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2.SMAPがフィナーレを歌った歴史的イベントの次の大会
第1回のパラ駅伝は2015年11月に開催され、14,200名という日本のパラスポーツ大会としてまれに見るお客さんが観戦した。実は、SMAPの5人が応援に駆けつけ、パラスポーツ(車椅子バスケットボールとブラインドサッカー)体験や選手へのインタビュー、そしてフィナーレで「世界に一つだけの花」を含む3曲の歌を披露したのだ。2016年のSMAP騒動の報道の際にも、このときの映像が各局でかなりたくさん使われた。結果的に、一般の方々やメディア各社を前にして5人で歌を披露した「ほぼ最後」の機会となったことも歴史的なシーンといえるのかもしれない。第2回のパラ駅伝2017についてはゲスト発表をまだしていないが、その如何にかかわらず、2020年を迎える前にパラスポーツの一大イベントに観戦に行って、盛り上げていく楽しさを味わってみていただきたい。

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3.パラリンピック、オリンピック、デフリンピック、大学駅伝出場者らがタスキをつなぐ
14都県から参加する選手たちは各チームかなり気合が入っており、各地域での練習会は毎週のように地元メディアに報道されている。選手は車椅子ランナーや視覚障害のあるパラリンピアン、聴覚障害のあるデフリンピック出場者、トライアスロンで東京を目指す義足ランナー、オリンピアンや大学駅伝の経験のある健常者ランナーなど多種多彩だ。そういった障害や競技の枠を超えて一つのチームとしてタスキをつなぐ大会は、世界的にも類を見ない。これから2017、2018、2019、2020と毎年開催も計画されているので、箱根駅伝や甲子園のように「春の駒沢」はパラスポーツ界の恒例イベントになっていくだろう。選手たちの真剣に走る姿や、年齢や障がいの違いをこえてタスキをつなぐ姿は、多くの感動とインスピレーションを与えてくれるにちがいない。

ということで、パラ駅伝を観戦すべき3つの理由を挙げてみた。
観戦チケットは無料で先着順。申し込みは以下URLのパラ駅伝HPから。
https://www.parasapo.tokyo/paraekiden/

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2017-01-22

在宅育児手当を鳥取県が導入

保育所に預けずに家庭で育児をする世帯に給付金を支給する「在宅育児手当」を、鳥取県が導入することが発表された。海外ではフィンランドやノルウェー、デンマークやドイツなどで事例があったが、日本では都道府県レベルでは初めての事例となる。産経新聞の記事を抜粋すると以下の通り。

 鳥取県は18日、0歳児を保育所などに預けていない「在宅育児世帯」を対象に、現金給付を含めた支援制度を平成29年度から開始する意向を各市町村に示した。県によると、1億〜2億円を予算案に計上する。都道府県レベルでこうした制度を導入するのは初めて。
 県が作成した制度案では、事業主体は市町村とし、児童1人当たり月に3万円程度の給付を想定。県は1万5千円を上限に助成する。現金給付の他に一時預かりサービスの利用補助や子育て用品などの現物給付も選択可能とし、所得制限を導入するかどうかも含めて各市町村に判断を委ねる。


今回の鳥取県の制度は0歳児を対象としており、育休給付金を受給できない世帯が対象となる。出産を機に退職した世帯や専業主婦世帯、自営業者などは育休給付金を得られないため、そういった世帯にも支援の対象がひろがる制度だ。

また、0歳児には子ども3人に対して保育士1人がつかなければならず、年齢が上の子どもよりも、多くの保育士が必要とされる。結果的に公的財政負担も大きい。在宅育児手当は、そういった保育士不足や待機児童対策、保育予算増加の抑制にもつながることが期待される。もちろん、子育ての経済的負担感が軽減されることで、少子化対策の効果もある。

私はかねてから在宅育児手当の導入を提言してきたが、今回の鳥取県の先進的取り組みが全国の自治体や政府の政策にも波及していくことを期待したい。特に、待機児童問題が深刻な東京をはじめとする都市部では、真剣に導入を検討すべきだ。

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