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本山勝寛: 学びのすすめ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

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2016-05-31

受動喫煙による年間死者数は国内1.5万人、世界60万人

今日5月31日は世界禁煙デーだ。WHOを中心に禁煙キャンペーンが展開されている。日本国内では、昨日、「受動喫煙が原因の死者数、年間1万5,000人 厚労省調査」という報道がなされ、話題を読んでいた。

受動喫煙が有害であることは一般的にもよく知られているが、改めて年間死者数1万5000人という数字を示されると驚愕の値だ。これは、交通事故の約4100人、殺人事件の被害者数約340人よりも圧倒的に多い。

世界的にみても、タバコが原因での死者数は年間600万人、受動喫煙による死者数は60万人にものぼる。WHOがタバコによる健康被害を食い止めようと躍起になるのには、それなりの根拠があるわけだ。

日本では未だに、子どもと歩いていたり、レストランに入っても、子どもの近くで平気な顔でタバコを吸う人が少なくない。受動喫煙の健康被害に関する知識と意識が低いためだろう。

2020年には東京でオリンピック・パラリンピックを開催するが、開催都市は必ず受動喫煙防止法ないしは条例を制定している。日本も、受動喫煙防止法の制定を急ぐべきだ。また、以前から提言しているように、タバコ税の引き上げをセットで検討し、税収増加分を分煙対策などに投資すべきだ。

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2016-05-23

奨学金返済分の税控除制度導入を

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先日、TBSのデモバラエティー番組「NEWSな2人」の奨学金をテーマにした回に、コメンテーターとして出演した。今や2人に1人が日本学生支援機構の貸与型奨学金を借りており、奨学金の問題は現代日本を映し出すメジャーな社会イシューとなっている。奨学金の返済に苦しむ若者たちがクローズアップされており、私自身も毎月の奨学金返済を続けている身として、他人事ではない。

「NEWSな2人」では、各コメンテーターから解決策が提案されていたが、私からは奨学金返済分を所得税などの確定申告の際に所得控除に算入できる制度を導入することを解決策として提言した。

現在、奨学金をコツコツと返済している人が、医療費控除や寄付控除のように、奨学金返済分を自分の所得から差し引けるようにすることで、所得税や住民税の税額が結果的に低くなる。毎月の返済で苦しい生活の負担が少しでも緩和されることになる。

たとえば毎月2万円を返済していた場合、年間で24万円の返済額になる。これを確定申告の際に所得控除とすることで、税率にも依るが、所得税が2万円から4万円ほど還付されることになる。すべてが返済免除になるわけではないが、コツコツと返していることが多少でも報われる制度だ。

医療費や寄付金が同じように所得控除に算入でき、住宅ローン減税では税控除までできることを考えると、決して突拍子のない制度ではない。確定申告に一項目加えるだけなので、全く新しい制度を導入するより、行政コストを低く抑えられる。

税収入は減ることになるが、自身が支払った税金から還付されるだけなので、寄付控除やふるさと納税のように、国民の理解も得られやすいだろう。

奨学金の返済に苦しんでいるのは、20代から40代の若者たちだ。結婚をひかえたり、現役の子育て世代でもある。彼らの負担が少しでも軽減されることで、間接的ではあるが少子化対策にもつながることになるだろう。

政府はぜひ、奨学金税控除制度の導入を検討していただきたい。

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2016-05-21

いま政治家に読んでほしい『世界で最も貧しい大統領』

政治家の金銭問題が後を絶たない。国民の代表として選ばれ、税金で自身の給与や歳費が賄われ、巨額の公金を扱う立場であることを自覚し、普段から襟を正していただきたいものだ。そんな政治家の先生方に、ぜひ読んでいただきたい今話題の本がある。

世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉

世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉



『世界で最も貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉』だ。アマゾンでも1位になるなど、話題になっているベストセラー本だ。ホセ・ムヒカ氏は南米の小国ウルグアイの元大統領。

単に貧しい国の大統領ということではなく、自らが素朴で質素な生活を選択しているところが大きな反響を呼んでいる。普段から大統領官邸を使用せず、自宅の質素な農場で生活。公用車を使用せず、古い自家用車を自らが運転して出勤する。海外出張のさいはエコノミークラス。大統領の月給も9割は寄付していたという。

ムヒカ大統領は、国際社会でも、自らの政治家としての信念をスピーチで発信してきた。2012年にブラジルで開催されたリオ会議(Rio+20)では行き過ぎた資本主義の消費社会に警鐘を鳴らし、最も衝撃的なスピーチとして話題を呼んだ。セネカの言葉を引用しながら、以下のように各国の首脳に向かって疑問を投げかけた。

質問をさせてください:ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

参照元 Read the original here: http://hana.bi/2012/07/mujica-speech-nihongo/#ixzz49IT5ITFc
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このムヒカ大統領のリオ会議でのスピーチは日系人で、私の友人でもある打村明氏によって初めて日本語に翻訳され、日本でも話題になった。それがきっかけとなり、スピーチの絵本がベストセラーになるなど、反響が飛び火している。



いま、こんな騒動が起きているからこそ、すべての政治家は一個人の失態に問題を矮小化することなく、自分事として受け止めながら、ムヒカ大統領の言葉と実践を噛み締めていただきたい。

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

私たちは裕福なのか、貧しいのか?

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2016-05-19

貸与型奨学金の年利が0.1%固定になっています

奨学金の話題がメジャーな社会問題として扱われることが多くなった。日本学生支援機構の貸与型奨学金を借りる学生が近年急増し、今や大学生の半数が奨学金を借りている状況となっている。

奨学金問題が扱われるとき、「奨学金」と名乗っているのにただの金貸しじゃないかという趣旨の批判が多く、その矛先は金利が3%は高すぎるという主張がよく散見される。先日も、そのような批判を大学教授がYahoo!個人の記事に書かれていて、それがヤフートピックスになって拡散されていた事例があった。

そのときにも書いたが、日本学生支援機構の第2種貸与型奨学金の金利3%というのは、どんなに市中の金利が上昇したとしても、それ以上は奨学金の金利を上げないという上限値の数値だ。一般的に金利の低い現在では、奨学金の金利が3%になることはない。

実際に日本学生支援機構のホームページをみると、第2種貸与型奨学金の年利は利率見直し方式も固定方式もともに0.1%になっている。昨年は利率見直し方式が0.1%で、固定方式が0.6%前後だったのだが、固定方式も一気に低く設定されたのだ。

これは、将来、日本の経済状況が変わり、たとえ市中の金利がかなり上昇したとしても、奨学金返済の金利は返済完了まで0.1%で済むということを意味する。0.1%ということは、仮に300万円を借りたとして、金利分は1年目で年3000円に過ぎない。ほぼ、無利子に近い制度といえよう。

もちろん、だからといって、「奨学金」という名称で実質は学生ローンの貸与型のみでよいのか、あるいは日本の大学の授業料が現在のように高騰したままでよいのか、大学授業料免除制度をもっと拡充すべきではないかといった議論は続けられるべきだ。とはいえ、「奨学金の金利は3%と高額でサラ金よりひどい」といった言説が大学教授やメディアから発信されることは看過されるべきではない。

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5月20日(金)夜24:50から、TBSでNEWSの小山慶一郎さんと加藤シゲアキさんが司会をつとめ、激怒する若者たちのデモ隊と向き合う デモ・バラエティ番組「NEWSな2人」で奨学金が扱われ、コメンテーター(フロアリーダー)として出演する予定だ。(写真は別テーマの先週放送分)この問題に関心のある方はぜひご覧になっていただきたい。

奨学金問題は今や、現代と未来の日本社会を映し出す鏡ともいえるのではないだろうか。

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2016-05-15

「渋谷のラジオ」とコミュニテイFMの可能性

今年4月、渋谷に新しいコミュニテイFM局「渋谷のラジオ」が開局し、放送を開始している。コミュニテイFMとは、放送が地域に限定されたラジオ放送で、市民参加型で地域密着の情報を伝え、災害時には臨時災害放送としての防災の役割も持つとして、その意義と役割が注目されている。現在、全国では250以上のコミュニテイFMが放送されている。

東日本大震災のときには、被災地において、既存のコミュニテイFMから新たに開局したものも含めて20以上の臨時災害放送局が開局、放送を行った。私も被災地を周り、日本財団の臨時災害放送への支援策立ち上げとラジオの寄贈に奔走したことがある。地域に密着した復興への細やかな情報を届けるラジオ放送が、人々の生活に役立ち、希望を与えていることを目の当たりにした。

熊本大地震でも、熊本のコミュニテイFMなどが臨時災害放送を開始し、長引く避難所生活や車中泊を余儀なくされている方々に、必要な生活情報などを届けている。『被災地でラジオの底力「人の声、情報に触れると安心」 熊本で4局が放送始める』など産経新聞が報じている。

そんなコミュニテイFMが、若者の街、情報の発信地でもある渋谷にも誕生したわけだ。私は渋谷区民でもあるので、地元民としてもうれしい取り組みだ。代表をクリエイティブディレクターとして著名な箭内道彦さんが担い、アーティストから渋谷区民まで多くの方々が自発的にラジオつくりに関わっているという。箭内さんは、「震災がきっかけで、人と人がつながったり助け合ったりすることって、困難を乗り越えていくときの大きな力になるということを実感し、それが渋谷にも必要だと思った」とその設立の意図を語っている。(ダイヤモンドオンライン記事

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そんな「渋谷のラジオ」に、先日5月14日夜、私も出演させていただいた。平井理央さんが「マネージャー」としてパーソナリティーをつとめる番組「渋谷の体育会」という番組だ。毎週、健常者アスリートとパラアスリートの2名が出演し、平井さんの司会でトークをするレギュラー番組だ。古田敦也さんが出演したり、水泳のオリンピアン伊藤華英さんとパラリンピアン秋山里奈さんが対談したりと、おもしろい組み合わせで毎週放送されている。

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)としてもキャスティングなどに協力しており、今回はその経緯から声をかけていただいた。シドニーパラリンピック車椅子バスケットボール日本代表キャプテンの根木慎志さんとの出演で、パラサポ創設の想いや、全国の小中高校で展開しているパラスポーツ体験型授業「あすチャレ!スクール」の話などをさせていただいた。平井さんの司会力とラジオならでは雰囲気もあり、想いの部分やちよっとした裏話を話しやすいメディアだと感じた。

渋谷のラジオは渋谷区以外でも、専用アプリがダウンロード可能なので、毎週土曜日夜7時から「渋谷の体育会」をぜひ聴いてみていただきたい。そして、渋谷のラジオをはじめとして、コミュニテイFMが、様々なかたちで人と人とのつながりを促し、地域のコミュニティを活性化させていくことを期待したい。

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