『ごんぎつね』と草稿『権狐』の違いを、結びの文を中心に見ます。話題の「うれしくなりました」はどこにあるのか。新美南吉記念館の公開PDF、作品年表、刊行物ページをもとに、題名の違いと最後の表現を追います。 『ごんぎつね』と『権狐』違いは? 新美南吉記念館の公開資料を見ると、南吉が18歳のときに書いた作品に「権狐(ごん狐)」がある。いま広く読める「ごんぎつね」PDFは、『赤い鳥』1931年1月号の「ごん狐」をもとに、現代仮名遣いで表記した本文だ。この公開PDFの結びは、兵十の言葉のあとに「ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました」と続く。話題の「うれしくなりました」は、この公開PDFの結…