Alain Resnais(1922-) 映画監督 1922年フランス・ブルターニュ生まれ。
1955年のアウシュヴィッツ収容所を題材にした短編「夜と霧」で名を知られるようになる。1959年の初の長編「二十四時間の情事」が世界的に反響を呼び、以後「去年マリエンバートで」、「ミュリエル」などを発表、ヌーヴェル・ヴァーグ時代の“セーヌ左岸派”の代表と言われた。
今日は、たまに見る映画「去年マリエンバートで」をまた観たので(笑) その感想を綴ってみようと思います。 (一貫性のない雑記ブログですみません…。) この映画を初めて見たときの感想は、 「とにかくよくわからない」 よくわからないことしかわからなかったです。(笑) プロットのようなものが存在せず、 解釈は見る側に委ねられていますが、 何度見ても、疑問が残りいつもどこかモヤ〜っとしていました。 ついにしびれを切らした私。 解説なる映像をついに見てしまいました。 すると、 意味不明だったあらゆるシーンの謎が解け、 意味が分かった時、 思わずゾッと鳥肌が立ちました(笑) 「意味がわかると怖い話」のような…
アラン・レネ監督作。『去年マリエンバードで』程ではないが難解。愛も戦争も知らぬ私にとっては特に。ストーリー性が弱くイメージの連続である。ドビュッシーの音楽のよう。強いてあらすじを述べるとすれば、戦争によって心に傷を負った女と男の話。 背景音楽について。ラヴェル風のエスプリが効いたフランス音楽、エキゾチックな東洋音楽、と思えばドヴォルザーク風の民謡な流れていたり。変化に富んで面白い。どのように使い分けているのか、考察してみるのも一興かもしれない。 全編に渡り広島でロケ撮影が行われている。今亡き「新広島ホテル」や「広島公会堂」などのモダニズム建築を堪能できるという点に於いても鑑賞の価値がある映画だ…
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「薔薇のスタビスキー」(1974)です。 苦手なアラン・レネ監督作品です。いや、彼の映画難しいですね。私にとっては睡眠薬のようですが。でも「去年マリエンバート」は降参しましたが、もっと解かり易い「ミュリエル」「戦争は終わった」は見ているんですよ。良い作品でした。でも、この映画はもっと良いと思います。1930年代のスタビスキー事件を描いたこの作品は、ノスタルジーに溢れていて… 映画は、1933年フランス、ロシア革命で権力闘争に敗れたトロッキーがフランスに亡命してくるところから始まります。小舟に乗った彼は、マルセイユの…
作品名洒落ていると思う。 ヌーヴェル・ヴァーグ主流のカイエ派に対し、左岸派を代表する、アラン・レネ(Alain Resnais)監督による作品。ヴェネツィアで金獅子賞。ちなみにカンヌ国際映画祭は、レネの左翼的な政治的見解を理由に、本作品の上映を拒否した。 登場人物はみな名が伏せられている。各々に何が起り、各々が何を覚えていて何を考えているのか明らかにはならない。過去と現在を行き来しながらストーリーは進む。「時間」と「記憶」が本作品のテーマと云えるだろう。 全編に渡り、パイプオルガン(最も古典的な楽器と云える)が無調音楽を奏でている。この古典とアバン・ギャルドのミスマッチが、何ともミステリアスな…
晴れ。35度。 6時に起きる。 朝餉は、ピザトースト、豆乳、柘榴酢ジュース、コーヒー。 NHKの将棋と囲碁トーナメント。藤沢里菜 女流本因坊が村川大介9段に中押し負け。最後まで戦いどおしの好勝負だった。 昼餉は、食パン、豆乳。 書籍の埃取り。外箱と本のビニールを取り、ブラシで小口を掃き取り、薄い重曹水を含ませたタオルで全体を拭っていく。全集はやっと半分ほどに手をつけた。 筑摩書房の世界文学全集の造本は最高の出来栄えだった。箔押しされた同社のマーク、黒背表紙に印刷された金文字は今でも輝きを失っていない。半世紀以上前の印刷とは思えない。出版界が輝いていた時代の傑作のひとつだと思う。 造本を支えるセ…
早稲田松竹で『国葬』『粛清裁判』『アウステルリッツ』『夜と霧』を観た記録。 セルゲイ・ロズニツァ監督の群衆三部作に加え、アラン・レネ監督の『夜と霧』の特別上映がセットになっている。 wasedashochiku.co.jp youtu.be 2020年11月にイメージフォーラムで公開されていて話題になっていたが、タイミングが合わず観ることができなかった。早稲田松竹で再上映してもらってほんとうによかった。 観た順は、1日目『国葬』『粛清裁判』、2日目『夜と霧』『アウステルリッツ』。 『国葬』のチケット販売の列が途切れず、上映開始が2 ,3分押すほどの人気ぶり。モノクロの淡々としたドキュメンタリー…
a1. 『セリーヌとジュリーは舟で行く』(ジャック・リヴェット) a2. 『赤い夜/影の男』(ジョルジュ・フランジュ) 明日はモンス・デジデリオの画集が届くはず。なんやかんや忙しいから週末まではお預けかな。土曜日に読み込もう。それから私の本棚の積ん読本の中でも異彩を放つ背表紙の『アドムルコ会全史』(文字が金色でピカピカ輝く)にそろそろ手を付けようかな、なんて考えていた一日。ただ、『ピラネージ』の余韻をもう少し味わいたく、小説はまだいいかも。 ウロンスキー(ヴロンスキーとも表記される)との邂逅が、レヴィ『高等魔術の教理と祭儀』に与えた影響の大きさを知る。ウロンスキーは数学者であり科学者であったが…
【お気に入りフランス映画】「投票」結果もいよいよ残りは「トップ10」となりました。その前に、いつものように?参加者(15人)の投票内容とコメントです(投票順。ほぼ原文通り)。 ■ぴくちゃあさん: わが「Nouvelleぴくちゃあ なんばあ4」(1982.04.30発行)で戦後フランス映画ベストテンを選びました。その頃から私のフランス映画体験は止まっているので、今回はそのまま載せます。7点『冒険者たち』(1966-1967:ロベール・アンリコ。6点『夕なぎ』(1972-1976:クロード・ソーテ)。5点『離愁』(1973-1975:ピエール・グラニエ・ドフェール)。4点『さよならの微笑』(197…
全5項目 ●代表作 ●「letterboxd.com」の「The Films that Influenced Eskil Vogt’s ‘The Innocents’」より11本 ・インタビュー「Secret World: Eskil Vogt’s Innocent Children」で言及3本 ●「trailersfromhell.com」の「Season 05 | Episode 17 ESKIL VOGT」で語り合った主な映画32本 ●「oviezine.se」の「Eskil Vogt står bakom vinterns mest obehagliga biofilm」より2本 「ポ…
現存最古の邦ロックバンド、ムーンライダーズ 5thアルバム『カメラ=万年筆』(1980年8月25日 発売) 01. 彼女について知っている二、三の事柄 02. 第三の男 03. 無防備都市 04. アルファビル 05. 24時間の情事 06. インテリア 07. 沈黙 08. 幕間 09. 太陽の下の18才 10. 水の中のナイフ 11. ロリータ・ヤ・ヤ 12. 狂ったバカンス 13. 欲望 14. 大人は判ってくれない 15. 大都会交響楽 70年代までの集大成、そして80年代への布石 現存最古の邦ロックバンド、ムーンライダーズ ムーンライダーズは1975年、前身バンドにあたる「はちみつぱ…
『パリ13区』(2021) 監督:ジャック・オディアール(Jacques Audiard) 原題:Les Olympiades, Paris 13e 映画監督には、年を重ねるほどに軽やかになってゆくという現象が多く見受けられる気がする。私が好きな監督が特にそうだからなのかもしれないが、アラン・レネやマノエル・ド・オリヴェイラが晩年見せた余裕と貫禄には軽やかさが溢れてた。そういった方向性とはまた少し異なるが、今年70歳だというジャック・オディアールがセリーヌ・シアマやレア・ミシウスといった若い才能と組んで(共同脚本)作られた本作は、若さに牽引されつつも匠の余裕が最高の「遊び」を生んでいる。だから…
全4項目 ●代表作 ●「hitfix.com」の「Top 100 Horror Movies of All Time」で選んだホラー映画10本 ●「Empire magazine」2017年7月(July)号の「greatest 100 movies of all time」シリーズより10本 ●「NONFICS」の「12 Nonfics Picks From Scott Derrickson: The ‘Doctor Strange’ Director Talks His Favorite Docs」より12本 「サスペリア」より 全4項目 ●代表作 監督&制作「ドクター・ストレンジ」シリー…
全6項目 ●代表作 ●エッセイ「思い出を切りぬくとき」より9本 ●「一度きりの大泉の話」より11本 ●「ムービープラス」の「この映画が観たい」より「1月(#28)萩尾望都のオールタイム・ベスト」6本 ●鈴木志郎康「萩尾望都マンガの魅力」より2本 ●その他パンフレットに寄稿した主な映画3本 「ふしぎの国のアリス(クライド・ジェロニミ)」より 全6項目 ●代表作 漫画「ポーの一族」シリーズ、 「残酷な神が支配する」、 「王妃マルゴ」、 「トーマの心臓」、 「イグアナの娘」、 ゲームキャラデザ「ガイア幻想紀」等 漫画家、キャラクター・デザイン、女子美術大学客員教授 等で活躍する女性の萩尾望都(ハ…
U-NEXTで、黒澤明作品(29作品)が見放題で配信されていることを初めて知りました。 かつて、大枚はたいて何本かの黒澤映画のDVDを買いましたが、こんな時代が来るとは夢にも思いませんでした。 ということでずいぶん前の記事を再編集してここにお届けしたいと思います。内外の有名人が選んだ「私の好きな黒澤作品」をご紹介します。 194人の有名人が、自分が好きな黒沢映画のタイトルを任意の数紹介しています。 もっとも多かったのは87人が選んだ「七人の侍」、以下「「羅生門」34人、「用心棒」32人と続き、トータルで26の作品が(延べ357点)選ばれました。 タイトルを見ているだけで、うきうきワクワクしてく…
「つい去年の夏も、私は、マリーエンバートで……」 エッカーマン『ゲーテとの対話』1824年2月29日、日曜日(山下肇訳) 『去年マリエンバートで』という映画。アラン・レネ監督、アラン・ロブ=グリエ脚本。名作と言われ、難解と言われる。豪華なセットや衣装、巧みなカメラワークと比較して、ストーリーはミニマムで反復が多いところが難解さの原因だろうか。 よく語られる紹介はこんな感じ。「ある男があるパーティで、「去年マリエンバートでお会いしましたね」と女に語りかけて当時の様子を語るが、女は身に覚えがないと答える。そんなことはない、私とあなたは恋に落ち、一年後の再会を約束した、と男は去年起こったことを語り続…
・朴性厚・ ・橘正紀・ ・木下麦・ ・マイケル・シーン・ ・ステファニー・ショスタク・ ・アロナ・タル・ ・リリ・テイラー・ ・ロビン・ロード・テイラー・ ・チャオ・タオ・ ・ハンナ・マリー・ ・ニコラス・ピノック・ ・ジョー・デンプシー・ ・クリストファー・ゲスト・ ・サントーシュ・シヴァン・ ・ニュートン・アドゥアカ・ ・レス・ブランク・ ・カリン・アイヌー・ ・ボブ・ケイン・ ・アンドリュー・ドミニク・ ・アミット・ダッタ・ ・マイク・ホッジス・ ・ラドゥ・ジュデ・ ・シャルミーン・オベイド=チノイ・ ・サリタ・チョウドリー・ ・コリーン・アト…