「焼酎には梅を入れるのもいいけど、これだな。」 そう言って厨房から出してもらうのはシソの葉だった。それを焼酎に浸してお湯で割るのがY事業部長のお気に入りだった。彼との飲食はたいていそれだったがお客様との会食も同様に行くのが彼流だった。お客様と言ってもそれは米国人であり英国人だった。Yさんは英語は片言レベルだった。主にはアメリカ生活の長い上司が通訳をしていたが、ビジネスの核心に触れないパートを通訳するのはたいてい自分だった。 This is Japanese spirits, with a kind of mint leaf. シソと言う英単語を知らなかったので「ミントのような葉をいれた日本のス…