プロレタリアートの階級的自覚と要求に基づき、その思想と感情を描き出した文学。 日本では、1921年の「種蒔く人」の創刊を出発とし、のち「文芸戦線」「戦旗」などにより、1934年弾圧で壊滅するまで続いた。
戦後復活したが、大衆文化・流行文学の主流から外れて衰退した。
もし、あなたが労働条件や環境に疑問を抱いたことがあるなら─この物語は胸に刺さるかもしれません。 昭和初期、搾取される労働者たちの怒りと叫びを描いた小林多喜二の『蟹工船』。 その物語は100年近く経った今でも色あせることなく、現代の労働環境や社会構造にもアラートを鳴らし続けています。 本記事では、原作をもとにした漫画版と2009年の映画版も交えて、『蟹工船』がなぜ今なお読み継がれているのか、その背景と意義を掘り下げながら、私なりの感想をまとめました。 労働者とは何か。組織とは何か。 そして「声を上げる」とはどういうことなのか。 ■あらすじと舞台背景 ■思想に関する違和感と共感 ■今もなお通じる労…
先日、林芙美子(1903<明治36>年~1951<昭和26>年)の『放浪記』を読んだが、それをきっかけに大正から昭和初期にかけてのプロレタリア文学に興味が湧いてきた。ということで、とりあえず葉山嘉樹(1892<明治27>年~1945<昭和20>年)の短編集(岩波文庫、2021年)を読んでみた。 プロレタリア文学からの逸脱に焦点をおいて編集された『葉山嘉樹短編集』 葉山は日本の初期プロレタリア文学を代表する作家の一人とされる人物で、代表作は『海に生くる人々』(1926年)。実は、まずこの作品について何か書きたかったのだが、どうも書きにくく、かつ葉山という作家のことがよく分からなかったので、こちら…
プロレタリア文学と民主主義文学を研究する中で、その現代的可能性を明らかにし、発展させたいと考えている。これは文芸上の一ジャンルの問題であるに止まらない。文学(純文学)とは何か、今どのように書かれ、また読まれるべきかという問題に正面から取り組むものだ。また、それは政治との連続性においてある。文学は政治の手段(プロパガンダ)であるだけでなく、政治の起源(政治的心性、思想)でもある。従って政治の目的にも関わってくるのがあるべき文学の姿である。 文学の衰退が言われて久しいが、同時に政治もまた退廃している。政治的心性、政治的意思の根拠となる感性や思想を探究し、表現する文学の機能不全が政治にも影を落として…
国会図書館デジタルコレクションで、民主文学などのバックナンバーを読むことができる。 民主文学、新日本文学、戦旗、文芸戦線などのバックナンバーを読み込み、評論を書きたいと考えている。 発表媒体は、「クラルテ」と民主文学本誌。また、「若い世代の文学研究集会」にも提出したい。 評論一本では収まらないだろう。プロレタリア文学の歴史は膨大だ。緩やかな連続性を持った連作にすると良いかも知れない。 発表して少し時間が経ったら、ブログにも掲載したい。
nobugorodo.hatenablog.com 3月1日(日) 花粉症が酷い。特に朝起きてしばらくのあいだ、鼻水とくしゃみと涙が止まらない。まあ、涙が止まらないのは花粉症のせいだけではない。毎朝、私は自らの人生を思って泣いているのだ。 モーニングアタックというらしい。市販薬を飲んでいるという話を先輩にしたところ「耳鼻科に行った方が安く済む」と言われたが、こんなことで医療と保険のリソースを浪費するわけにはいかない。 就寝前に一日一錠で24時間効くという市販のクスリを飲む。効果はあるのだが、日中、ボーっとするほどではない程度に自覚なく脳の働きが鈍る感じがある(そもそもお前は働かせるほどの脳を持…
昨日、車を運転中の夫から緊急電話? 「NHKラジオで、小林多喜二、、、とか言ってる」 ラジオを探しているまに終ってしまいましたが先ほど思いついて、聞き逃し配信で聴くことができました。 「放送100年 保阪正康が語る昭和人物史」でした。保阪さんと梯久美子さんによる30分ほどの番組。 「佐多稲子」の最終回でした。 1983年8月2日、79歳、1985年9月22日、81歳の佐多さんの声がありました。聴きながらメモをとりました。が、今から出かけなければならないので急ぎお知らせします。 今日の午後7:30に配信が終了するようです。 お時間のある方はぜひお聴きくださいませ。
導入 プロレタリア文学は、労働者階級の視点から社会の現実を描く文学の一派です。産業革命以降、労働者の生活環境や社会的地位の変化が文学にも大きな影響を与えました。プロレタリア文学は、これらの変化を反映し、労働者の声を代弁することを目的としています。 プロレタリア文学の定義と特徴 プロレタリア文学の歴史 主要なプロレタリア作家と代表作 プロレタリア文学の社会的影響 プロレタリア文学の技法と表現方法 プロレタリア文学と他の文学運動との比較 現代におけるプロレタリア文学の位置付け プロレタリア文学の未来と展望 これらのトピックを通じて、プロレタリア文学の深層に迫り、その魅力と社会的意義を明らかにしてい…
まんがで読破 蟹工船 小林多喜二 プロレタリア文学の代表作・蟹工船を漫画で読みました。 プロレタリア文学とは…1920年ー1930年代前半に流行した、労働者の過酷な現実を書いたもの 漫画なら読みやすいわーと思って読んだけど、逆にそうじゃなかった。 劇画風の絵とか、北〇のけんに出てきそうな悪役とか、血しぶきとか、私の苦手な感じの漫画で、なかなか読み進めることができなかったっていう。 あ、でも虐げられているのはよく伝わりましたよ これノンフィクションだと思ってたけど、フィクションなんだね。 モデルになった船はあるらしいから、実話には近いのでしょう。 この漫画で読破シリーズで名作を読もうと思っていた…
『太陽のない街』徳永直岩波文庫1950年8月5日 第1刷発行2018年7月18日 改版第1刷発行 *作品は、1928年~1929年にかけて書かれた。 プロレタリア文学代表作の一つ。小林多喜二の蟹工船と同じ頃に書かれた作品。先日、日本近代史の勉強をしていた時に、本書が言及されていて、読んだことが無いと思ったので、図書館で借りてみた。 感想。正直、辛い・・・。読んでいて辛くなる。小林多喜二の『蟹工船』もそうだけれど、本当にこういう時代があったのかと思うと、辛くなってくる。人の愚かさに、悲しくなってくる。この延長に、日本赤軍事件、あさま山荘事件があるのだとおもうと、ほんとに、どんより暗くなる・・・。…
アメリカのSF作家ケン・リュウなどの活躍によって、中国SFは一挙に紹介された。そして、近年に一斉に開花した中国のSFは終焉を迎えている。2022年の年初の予想である。 どうして、そうなるかを説明しよう。 もちろん、わが国でも昨年に劉慈欣の『三体』の邦訳が完結したばかりであり、各界の話題をさらったばかりでもある。 2006年に中国で発表され、2015年にヒューゴ賞長編部門で受賞した。この部門で海外SFの初受賞である。快挙だった。 劉慈欣だけでなく、王晋康、韓松(1965-)、陳浩基(1975-)、郝景芳(1984ー)、夏笳(1984ー)など多くの作家が育っているおり、層の厚さでも欧米圏のSFに匹…