『支配には二種類がある。一つは、支配欲につき動かされた支配だ。もう一つは、誰からも支配されたくないために行う支配だ。 ニーチェ 『ニーチェ全集〈7〉曙光』(筑摩書房)』 人間は、基本的に自立を求め、支配から逃れようとします。 でも、この世のシステムの中に存在する限り、支配からは逃れられないようです。 ニーチェは、支配について、冒頭のフレーズで指摘しています。 一つは「支配欲」が背景にあるもの、もう一つは「支配」されないために、という分類をしています。 誰を、どのように支配するかによって、影響が及ぶ範囲が違ってきますね。 ニーチェ本人は、「プロイセン国籍を離脱して無国籍者」という、国の支配から離…