これも最相葉月「セラピスト」から寄り道してしまった本だ。心理療法の一種である「箱庭療法」を日本に紹介したのは河合隼雄さん。日本におけるユング派の第一人者である河合さんが2007年に亡くなってから、あまりユングという名前を聞かなくなった。「フロイトと来ればユング」(その逆もしかり)という連想で頭に刻み込まれた人。考えてみれば、どんな人なんだろうと読み始めた。「ユングの生涯」の著者はもちろん河合さんである。ユングの「自伝」を再構成している。 ユングの生涯 (レグルス文庫) 作者:河合隼雄 第三文明社 Amazon カール・グスタフ・ユング(1875-1961)はスイスの心理学者。父はプロテスタント…