世間一般では「利己と利他」という言い方をして「利己」は「悪」だというニュアンスで話をしますが、この「利己と利他」という言葉の使い方は誤っていると思います。 なぜなら、世間一般で言う「利己と利他」は反対語ではなく、反対語として正しくは「利己と害己」「利他と害他」だと思うからです。 つまり、利他(善)の反対語は害他(悪)なのであって、利己ではないのです。 従って、人間の本質は利己ですが、人間は悪でも善でもないのです。 ただし、決定的に確かな根拠が無いのに、死んだら無になる(死後地獄は存在しない)という信念を持って理性(悪行抑制力)を失った人間は、利己のために、戦争や凶悪犯罪、いじめ等、どんな悪行で…