『感染症と経営 : 戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』清水剛著, 中央経済社 , 中央経済グループパブリッシング (発売) 2021.5 2020年3月に始まるコロナ禍にあって、まさに時宜を得た出版と言えるのが本書です。「本書は、戦前の日本社会における企業経営のあり方を検討することを通じて、「コロナ後」の経営について考えようとするものである」という文から始まるのを見てもわかるように、かつて日本では人々が「死」の影とともに生きていたことを想起し、歴史の変化を観察することによって現在のコロナ禍後について示唆を得ようとするものです。 100年に一度のパンデミックと呼ばれる今回のコロナ禍で…