赤坂真理氏は、『東京プリズン』などの作品で知られる作家であるが、私はこれまで読んだことはない。 この書物は、薬物等の依存という精神保健に関わる書物であり、同時に一種の文学作品であるというべきだろう。生きることの本質に迫ろうとする論考であると言えばいいか。 【告白、あるいはコントロールできないこと】 氏は、第1章冒頭近く、次のように、詩のような言葉で語る。 「わたしはひとりのアディクト(アディクション当事者)である。 そう認める。 アディクションに対し、コントロールを持てない。 そう認める。 認めたうえで、そのコントロールの持てなさまでを、できるだけ語ってみたいのだ。」(p.15) 赤坂真理氏は…