作家、インディペンデントキュレーター。1962年7月14日生まれ。 mahaの名でケータイ小説も執筆している。 関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒。 伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て独立。「カフーを待ちわびて」で第一回日本ラブストーリー大賞受賞。 2012年、「楽園のカンヴァス」で第25回山本周五郎賞受賞。第147回直木賞候補になっている。
楽園のカンヴァス
カフーを待ちわびて (宝島社文庫)
原田マハ公式ウェブサイト マハの展示室
著者:原田マハ 出版社:新潮文庫 発売日:2020年1月1日(単行本は2016年9月) ページ数:133ページ 原田マハ『デトロイト美術館の奇跡』は、財政破綻したアメリカの都市デトロイトで、市の資産として売却の危機にあった美術館の名画を守るために、市民や団体が立ち上がった実話をもとにしたフィクション。芸術と社会のつながりを深く掘り下げた社会派小説であり、美術作品を「守るべき財産」としてではなく「生きた文化」として描く。 あらすじ アメリカ・ミシガン州デトロイト。かつて「自動車の街」として繁栄したこの都市は、リーマン・ショック後の経済破綻により、2013年にアメリカ史上最大の市の財政破綻を迎える…
以前の本便りからずいぶん経ってしまいましたが、ご主人様はあれこれと読書をなさったようですよ。 まずはご紹介! 「楽園のカンヴァス」原田マハ 著 画家アンリ・ルソーの一枚の絵を巡る小説です。これは本物か?あるいは贋作か? 美術の歴史を含めて、ピカソまで登場するハラハラドキドキのミステリーでもあります。実に素晴らしい力作で只々感嘆致しました。 面白かったです。作者は素晴らしい!是非、おすすめです。 「本日は、お日柄もよく」原田マハ 著 同じく原田マハ氏の小説です。結婚式から始まり結婚式で終わるハッピーなサクセスストーリーです。無力な一人の女性が一人前の女性になるために奮闘するのですが、実社会であり…
小川糸「針と糸」に続き、毎日文庫から。食に関する本には弱いのでついつい購入。奥付をみると、2021年に刊行されてすでに11刷。表紙が二重になっていて、購入したのはパリのパン屋さんのようなイラスト。もともとは、下のようなデザインだったようだ。かなりイメージが違う。勝手ながら、現在のものの方が原田マハさんに合う気がしている。とはいえ、過去に読んだのは「デトロイト美術館の奇跡」と「ジヴェルニーの食卓」だけ。後者もやはり「食」につられたのだった。 やっぱり食べに行こう。 (毎日新聞出版) 作者:原田マハ 毎日新聞出版 Amazon そもそもキュレーターで、アーティストをテーマにした作品が多い原田さん。…
京都で開かれているモネ展に行く前に、モネに関する本を中心に読んでいます。 モネ 睡蓮のとき——- 本展は予約優先制です。 通常時は予約がなくてもご入場いただけますが、 混雑時には予約のない方は入場をお待ちいただく場合がございます。 土日祝日やゴールデンウィーク、会期kyotocity-kyocera.museum 原田マハ著 『ジヴェルニーの食卓』 4作の短編が収められています。 それぞれの短編にマティス、ドガ、セザンヌ、モネとその周りの人物が描かれています。 今では巨匠と呼ばれる画家たちですが、当時はまだ世間に受け入れられず、困窮した生活ぶりがうかがえます。時代に迎合することなく自分の画法を…
著者:原田マハ 出版社:幻冬舎文庫 発売日:2020年8月10日(新書版は2018年5月) ページ数:169ページ 画家・ゴッホを愛してやまない原田マハが、南仏アルル、サン=レミ、オーヴェル=シュル=オワーズなど、ゴッホが歩いた地を巡りながら、その魂と作品を見つめ直す旅行エッセイ。自身の小説『たゆたえども沈まぬ』を生み出すまでの思索と、ゴッホへの尽きぬ敬意が詰まった一冊。表紙はゴッホ《坊主としての自画像》 書評 原田マハのゴッホへの恋心と愛情が同居した一冊。子どもの頃は、ゴッホの絵が怖かったという原田マハ。表現が激しく、感情的に見えて、"下手な絵"に恐怖心を抱いていた。その「怖さ」こそが、芸術…
読書感想文、書く本が溜まっています。最近好きな原田マハさんのご本を2冊記録しようと思います。 原田マハ著『本日は、お日柄もよく』 人公のこと葉は幼馴染の結婚式に出席した際、思わず引き込まれるスピーチに出合います。スピーチをした人物はいったい何者なのか、そのスピーチに感動と衝撃を覚えたこと葉はその人物に興味を持ちます。言葉の持つ原動力に魅せられたこと葉は会社を辞め、言葉のプロフェッショナル、伝説のスピーチライター久遠久美に弟子入りします。そこからこと葉の人生が、新たなステージへと動き出します。 言葉や伝え方の大切さがわかる1冊でした。 自分の思いを言葉にして伝えるのは難しいですね。出してしまった…
著者:原田マハ 出版社:新潮文庫 発売日:2021年11月1日(単行本は2018年11月22日) ページ数:237ページ 美術館に佇む“常設展示室”。華やかな特別展の影に隠れがちなその空間には、時を越えて人々の心を動かしてきた名品たちが静かに息づいている。本作は、美術館の「常設展」に焦点を当てた短編集。美術館を訪れた観客や、作品にまつわる人々の人生が交錯し、美術と人生の不思議な共鳴が描かれていく。 収録作品 ニューヨークのメトロポリタン美術館にあるピカソ《盲人の食事》 オランダのマウリッツハウス王立美術館にあるフェルメール《デルフトの眺望》 フィレンツェのビッティ美術館にあるラファエロ《大公の…
引用元:toeiv.jp 松竹映画100周年記念作品 そして「キネマの神様」というタイトルで、監督が山田洋次 これだけの情報で、この映画が全面的に名作感のある、ハートウォーミングな作品なのだろうなと、既に観た様な気分になって後回しにしていた作品 当時は、主演予定だった志村けんが、2020年3月に新型コロナウィルスに感染(その後、亡くなってしまう)し降板、沢田研二が代役を務めることがアナウンスされ話題になった 70代も後半にさしかかったゴウ(沢田研二)は、受け取っている年金だけでは飽き足らず、消費者金融にまで手を出して競馬に明け暮れていた 借金取りが、契約社員として出版社で働いている娘の歩(寺島…
昨年末からYouTubeを見るようになって本を読む時間がすっかり減ってしまい、もう4月なのに今年はまだ2冊め。恐るべしYouTube。 そんなことで図書館で借りたのになかなか読もうという気になれず、期限に迫られてそれもお花見に行く電車の中で一気に読んだ。震災の話は、同じ神戸に住んでいるので見るたび聞くたびに当時を思い出してしまうが、ニケちゃんの言葉で書いてあるのが小さな子どもたちもこんなふうに頑張ってきたのだと伝わってきて、余計にいじらしくなり、最初から最後まで涙なしには読めなかった。 阪神大震災で目の前で両親を失ったニケちゃんたち三兄弟と、妻を失ったが三兄弟を助けた心療内科医ゼロ先生が寄り添…
原田マハさんの本、初めて読みました。 「さいはての彼女」(原田マハ 著、2013年1月初版(単行本は2008年9月初版)) 休憩したい時や、ちょっと自分を緩めたい時などにちょうど良い感じです。 4つの短編小説。うち2つは繋がっています。 人生の”成功”を目指して仕事にのめり込んできた女性が、意図せぬことから立ち止まらされ、そして心がほぐれていくストーリー。 情景や心の微細な動きが丁寧に表現されていて、その空気も伝わってくるかのようです。 何かがうまくいっていない。 どこかでそれを感じている。 でもそれを認めたくもない。 何も問題など感じていないように振る舞いたい。 でも心の中は揺れている。 女…