前回は、夕顔を殺したもののけの正体を考える際の二つのポイントについて、現代諸注釈の意見を見て来ましたが、それで結局、諸注釈はこのもののけの正体をどう考えているかというと、 ➀(多分細かいことは考えてないけど)なにがしの院に棲みついていた霊説 『岩波旧大系』『新潮社古典集成』➁棲みついていた霊なのか六条御息所なのかわからないように書いている説 『小学館旧古典全集』③故意にわからないように書いているが棲みついていた霊説 『小学館新全集』④棲みついてていた霊が御息所におせっかいを焼く説 『岩波新大系』『岩波文庫』⑤棲みついていた霊が自分の所を訪れない源氏を恨む説 『玉上評釈』『上田全解読』 くらいに…