群馬県は、私の印象からすると意外に、火山の地だ。今も活発な浅間山、上州三山に数えられる赤城山と榛名山。榛名山は典型的なカルデラ式の山容である。山全体を遠望した姿は、鋸の歯を横にして立てたようなギザギザの稜線が連なっている。この姿からは想像が難しいが、太古の榛名山は、もしかすると、富士山のような均整の取れた姿だったかもしれない。その山頂部が大爆発で吹き飛んでしまい、残った中腹以下の部分(専門用語で外輪山)が今の姿なのである。 榛名山遠景(ウィキペディア「榛名山」の掲載写真を借用) 外輪山に囲まれた内側は、大爆発により陥没した跡で、大きな窪地・カルデラになっている。カルデラの中に水が溜まってできた…