「大統領閣下。私の発明しましたこの光線銃は全く無敵でございます。なにしろこの光線にあたったものは鋼であれ、ダイヤモンドであれ、超合金であれ、触れたものの全てを完全に蒸発させてしまうのですから」 その規律正しい、科学者であり、軍人であり、発明家でもある若い男は一歩大統領の前に出て敬礼した。場所は広大な砂漠である。軍のトラックとジープが数台並んでいる。 「ふむ」 大統領はちょっと怪訝な表情をしたものの、興味のありそうな瞳の光を完全に消すことはできなかった。 「光線銃とはまた過去のSF映画に出てくるあれかね?」 「はいっ!」 あくまで男はうやうやしく規律正しい。 「この光線銃は我が国の国防に多大な貢…