チェーン・スモーキング (新潮文庫) 作者:耕太郎, 沢木 新潮社 Amazon 沢木耕太郎の随筆。 「深夜特急」のシリーズで度肝を抜かれた自分としては、またあの乾いた、そして落ち着いた文体が読みたくなったので読んでみた。息子の学校の文化祭で安く買ったもののように思うが、忘れてしまった。 思い出すことを連想しながらとりとめもなく書いていき、そしてどこへいくともなく終わっていく。各章が終わりらしい言葉でまとまってはいるが、しかし実態としてはどこにも行っていない。ハウツー本ばかりを読むようになっていた自分には、なんだかこういうどこへいくともなく、話も煙のように空気の中に溶けてしまうというのは、なん…