名刺代わりの小説10選にも選んでいる君嶋彼方さんによる小説『君の顔では泣けない』が実写化する。この作品は私にとってちょっと特別で、単行本で購入した後、文庫になったときも購入した本だ。そのくらい、好きで心を掴まれた作品だった。“男女入れ替わりもの”と聞くと、「よくある話」と感じるかもしれないが、これは決して「よくある話」ではない。じくじくして、切なくて、形容しようがない痛みがずっと背後に漂っている作品だ。 『君の顔では泣けない』/君嶋彼方あらすじ 君の顔では泣けない (角川文庫) 作者:君嶋 彼方 KADOKAWA Amazon 高校1年の坂平陸は、プールに一緒に落ちたことがきっかけで同級生の水…