「ひらさんじょう」とも。
江戸時代に考案された日本の城郭分類の一。
平地(平野部)の丘陵や山を利用して築城された城。桃山時代以降に築かれた城の過半を占める。
この区分を用いる場合、大きく城を「山城(やまじろ)」「平山城」「平城(ひらじろ)」の三つに分類する。
また、
当初は防御力に優れた山城が築かれたが、鉄砲の普及が進んで戦術が変化したことで平山城が築かれるようになり、さらに時代が進むと平城になった
などの説明がなされたこともあった。
実際に築城年代を確認していくと必ずしもそうではないし、山城が流行らなくなった理由*1は経済性(城下町の必要性)や交通の利便性などに求める方が適切であると考えられている*2。
また、平山城という分類自体も疑問視されて(もしくは、否定されて)いる。例えば「一見平城だが実は高さ○メートルの丘の上に築かれている」という場合に何メートルからが平山城になるのかという疑問が出てくる。また、どこからどこまでが山城でどこからどこまでが平山城かという境界線が明快にあるわけでもない。
従って近年では平山城という考え方自体を採用しない専門書も多い。