*Amazonより 鎌倉時代を紐解く中で、権力を握りながらも非業の死を遂げた3者に焦点を当てて描いた中編集。 平安時代までの皇族や貴族による権謀による権力闘争が、鎌倉時代になると武家が政権を握ったがために、権力闘争も直截的になっている。そして共通するのは山頂から眺めた鎌倉の街並み。武家の都でありながら、三方を山に囲まれた余りに狭い土地に、武士たちの野望と陰謀が蠢いている。 それにしても初めての武家政権であった鎌倉時代とは、なんと争乱が多かったことか。改めて感じる。 1 非命に斃る 主人公は鎌倉幕府2代目将軍、源頼家。父頼朝が将軍としての役割と心構えを教えないまま亡くなってしまい、子の頼家は源氏…