生涯に260本余の作品を撮ったマキノ雅弘。多くの傑作を生みだしたそのフィルモグラフィーの中でも、代表作として挙げられることの多い「次郎長三国志」シリーズ。 清水の次郎長、森の石松、追分三五郎に大政、桶屋の鬼吉など、個性たっぷりの次郎長一家が意地と度胸を懐に命がけのやくざ渡世をゆく笑いと涙の股旅時代劇だ。 第一作目の『次郎長三國志 次郎長賣出す』と、続く『次郎長三国志 次郎長初旅』は、1952年~1953年の年末・正月映画として封切られ、好評を得てシリーズ化され第九部まで制作された。 『次郎長三國志 次郎長賣出す』(1952年12月4日公開) 『次郎長三国志 次郎長初旅』 (1953年1月9日公…