「お母さんの卵焼きって、どうしてちょっと茶色いの?」 幼い日の、私の問いかけ。 ただの好奇心でした。悪気なんて、もちろんなくて。友達のお弁当に入っていた卵焼きは、ヒヨコのようなきれいな黄色。 それを見て、「?うちのと違うなぁ?」って思っただけ。 むしろ、子供ながらに「作り方が違うのかな?」なんて思っていたのを覚えています。子どもって、本当に素直。比べるつもりもなく、誰かを否定したいわけでもなく、 ただ、世界を知りたくて、目の前の違いを言葉にする。 だけど、その言葉が、 誰かの心にそっと、でも確かに、引っかかることがある。 私は覚えてる。 その時のお母さん、ちょっとムッとしてた。大人になった今な…