私たちの社会には、経済合理性だけでは解決できない、しかし次世代のために誰かが必ず成し遂げなければならない、重い課題が存在します。かつて高度経済成長期に広く使われ、数十年にわたり処理できずに保管されてきた有害物質PCB(ポリ塩化ビフェニル)の廃棄物。そして、2011年の原子力発電所事故により発生した、放射性物質に汚染された土壌。これらの、日本の環境安全保障における最重要課題に国家的な責任を負って取り組むため、法律に基づき設立された特別な会社があります。今回は、その名が示す通り、日本の環境安全の最前線に立つ、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の決算を読み解きます。その決算書は、一般的な企…