「生殖器」 生殖記 作者:朝井リョウ 小学館 Amazon 少数派(マイノリティー)の葛藤にフォーカスをあてた本。権利、主義、主張なんて話ではない。尚成(主人公)の日常を実況中継するような形で話が進む。独特の話法に最初はとまどいましたが、すぐに慣れた。 初めは覇気がない尚成に苛立ったが、読み進めて行く中で尚成は自身のLGBTQを通して深く悩み考えていることがわかった。自分なりのしっくりをみつけて、折り合いをつけて生きていくこと。そのバランスはとても危ういけれど、これからも尚成はこうやって生きていくだろうと思った。 日本人の多くは自分は普通(多数派(マジョリティー))だと思っているけれど、そんな…