昭和の良い子の頃、いろんな物売りが町にきていた。 良い子はシュウマイ屋さんの屋台に群がり、お小遣いがたくさんある子はホクホクでちょっと大ぶりのシュウマイを、そうじゃない子はコーン型にした新聞紙に茹でたえんどう豆を入れてもらい、ハフハフいって食べた。 それから区営プールの帰りには、食パンを三角形に半分にカットしてマーガリンとソースを塗りたくったソースパン。 お小遣いがあれば焼き鳥ならぬ串焼きしたアブラとラムネ。 朝と夕方にはチャルメラを吹いて自転車で売りにくる豆腐屋さんと、「なっとう〜 なな〜とう」の呼び声でやってくる納豆屋さん。 母から言われ、鍋をもって豆腐を買いにいったり、経木に入った納豆を…