先日、武田薬品の株を買うかどうかを考えるために、有価証券報告書を見て、1株あたり利益よりも、配当金の方が多いのに驚いたことがある。調べてみると、武田の配当金は2009年3月期以降、2022年3月期まで一株あたり180円に固定されていて、この間、赤字でも配当金が変っていない。2023年3月期も同額を見込んでいる。14年間の配当金は180円×14=2,520円である。一方、この間の、基本的一株あたり純利益の合計は2,300円なので利益よりも配当金が多い状態が長年にわたって続いている状態である。一期の赤字決算で、安定配当を重視するために、配当を固定する会社は珍しくないが、武田のような状態は常識に鑑み…