「天使のナイフ」で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。 1969年東京都生まれ。駒沢大学高校卒業の後、俳優を目指して劇団で役者修行をするも半年で退団、数々のアルバイトを経て旅行会社に勤務していたが、執筆に専念するため乱歩賞の締め切り一ヶ月前に退社。過去に集英社のオールマン・ヤングジャンプ原作賞に3度佳作入選しているが、小説は「天使のナイフ」が初めての作品。
天使のナイフ
告解 (講談社文庫) 作者:薬丸岳 講談社 Amazon あらすじ 罰を受けても罪は消えない。なら、どう生きていけばいい? 『天使のナイフ』『友罪』『Aではない君と』――贖罪と向き合い続けた著者だから描けた入魂の傑作長編小説。 「自分は運が悪かっただけだ……」女性を撥ねるも、逃げてしまった大学生 「やらなければいけないことがあるんだ」愛する妻を奪われ、犯人の出所を待つ男 ひき逃げ事件の加害者と被害者遺族。両者の運命が交わる先にあるものは――? 深夜、飲酒運転中に何かを撥ねるも、逃げてしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。罪に怯え、現実を直視できない翔太に下った…
『罪の境界』 薬丸 岳 被害者側の主人公の明香里、その対象は自らを庇って命を落とした飯村という男性。はたまた加害者側の主人公の溝口、彼の対象は通り魔事件の被疑者である小野寺。2人の主人公がそれぞれに対象者の過去を追っていくカタチで物語は進んでいく。その根底にあるのは親からの愛情、それに対する答え…である。無意識なレイシスト達に少しずつ傷つきながらも、前を向いて少しずつ視野を広げていく対象者、同じようなカタチで視野を狭めていく…、いや狭めざるを得ない状況に追い込まれていく対象者。どんなことがあっても明らかに黒である……。ただ、それだけで話を終わらせていいのか?結論の先にある根底的な問題は触らなく…
社会派ミステリーである本書。たまたま目に入り読んでみました。 感想としては、人間の葛藤や思い、犯人と刑事の交錯が見事に描き出されている点や、切れのある文章とまとまったストーリー展開、意外な犯人などすべてが素晴らしかったと感じております。 本作は社会的問題を扱っており、同じ人間同士、決して違えた思いを持つ者どうしではない、それぞれの個人が一体となってこの問題に立ち向かうべきであると改めて考えました。 評価 4.0/5
新年度で仕事も子供関係もバタバタ、本を読む時間が全然なかった!個人的に「社会派小説」というジャンルは好きなので期待大。以下あらすじ。 【ブレイクニュース】薬丸岳 【あらすじ】YouTubeで大人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画もある。それでも野依美鈴の魅力的な風貌も相まって、番組は視聴回数が1千万回を超えることも少なくない。年齢、経歴も不詳で、自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体を探るべく、週刊誌記者の真柄は情報を収集…
上司におすすめされて知った一冊。2018年に生田斗真と瑛太出演で映画化されていたらしい!以下あらすじ。 【友罪】薬丸岳 【あらすじ】 ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。同僚の鈴木秀人は無口で陰気、どことなく影があって職場で好かれていない。しかし、益田は鈴木と同期入社のよしみもあって、少しずつ打ち解け合っていく。事務員の藤沢美代子は、職場で起きたある事件についてかばってもらったことをきっかけに、鈴木に好意を抱いている。益田はある日、元恋人のアナウンサー・清美から「13年前におきた黒蛇神事件について、話を聞かせてほしい」と連絡を受ける。13年前の残虐な少年犯…
朝はめっきり寒くなりました。 当然ですよね。二十四節気では『立冬』も過ぎて『小雪』。七十二候では『朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)』という季節です。《冷たい北風が木々の枝から枯れ葉を吹き飛ばして散らす時期》という意味を考えると、今年はやっぱり暖かいのよね~と思います。 にほんブログ村 初めて知った著者の本 夫からのおみやげ 孫の成長を感じた & 癒やされた~ 初めて知った著者の本 相変わらず図書館のヘビーユーザーです。1週間にほぼ2冊のペースで図書館本を読んでいます。 そんな中、どこかで偶然知った本がおもしろそうでしたので、借りてみました。 内容紹介(出版社より)犯人は、13歳の少年だった。…
こんにちは、めめです!!!最近、ファスティングに挑戦してみました。その結果、色んなことが分かったので、これについてはブログで追記としてまとめられるといいなと思います。そんな実験的なことをしつつ、意外にのんびりした日々を送っていたような気もします。師走前の静けさでしょうか??さて、読書記録になります! 週の前半は集中して本を読んでいましたが、後半はあまり集中できず。通勤時の車内でしか読んでなかった気がします。なんとなく読む気分じゃなくても読まないという選択肢が自分にはないというのに驚き、ちょっと笑ってしまいました。では、いってみましょう!!! 1.777 著者:伊坂幸太郎東京のとあるホテルで繰り…
こんにちは、めめです。 11/8(金) 朝、スマホを見たら友達から結婚するかもとの報告が。朝からグループLINEの通知が鳴り止まない。LINEがもはや大喜利状態でくすくす笑ってしまう。仕事は差し迫る締め切りに目をそらし、相変わらずの定時ダッシュ。久しぶりにレスキューでケーキをゲット(しかも半額)出来たのでほくほくした気持ちで帰る。ジム行って、ケーキをいただいて、長風呂して、眠気が来るまで本を読む。今日は早見和真の「ザ・ロイヤルファミリー」を読んだ。競馬という身近なようで、全く未知の世界を小説を通し、見れるのは楽しい。良き、休日前夜。 11/9(土) 念願の謎解きに挑戦した。今回挑戦したのは山手…
薬丸さん最新作。薬丸さんらしい、人間ドラマを盛り込んだ社会派ミステリー。 作風が東野さんっぽい。さすがのリーダビリティで、ぐいぐい読ませられて、 二日くらいで読み終えちゃいました。 主人公は父親を亡くしたばかりの村瀬快彦(よしひこ)。快彦は、小学六年生の 時に母親が自殺して以来、他人から心を閉ざして生きて来た。なるべく他人と 関わらないようにしてきたのに、ある日突然、傷害事件を起こして服役していた 従兄弟・蓮見亮介の釈放後の身元引受人を頼まれ、引き受けざるを得ない状況に。 仕方なく亮介と暮らし始めたが、明るく悪びれない亮介の態度に、始めの頃は イライラが募るばかりだった。しかし、誰とでもすぐ打…
薬丸岳 「籠の中のふたり」薬丸さんの新刊が発売されていたので買ってみました。 主人公の弁護士はあるとき傷害致死事件を起こして仮釈放となった従兄弟の身元引受人に引き受けることになった。幼少の頃に自分が原因で母親が自殺してしまったために人付き合いを避け続けていたが、かつての同級生と交流するようになるなど明るい性格である従兄弟から影響を受けて少しずつ人付き合いをするようになっていく。ある時亡くなった父親の部屋にあった母親からの手紙を読むと、血のつながった本当の父親が別にいると知ってしまう。また従兄弟には事件後も帰りを待つ人々がいたと分かり、十年以上も会っていない自分を身元引受人に指定してきたことに疑…