「ファッションの都」「デザインの首都」と呼ばれるイタリアのミラノ。 ここには、それまで誰も見たことのない「かっこよさ」が隠されているという伝説がある。 われわれの任務は、それを見つけ出すことである。 やってきたのはミラノ――サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院。 そこで目にしたのは、壁に描かれた一枚の絵。 名は《最後の晩餐》。 描かれているのは、解剖学、遠近法、明暗法……。 当時の科学の粋をつくした表現技法がわれわれを圧倒する。 「かっこよさ」の謎を追え しかしまだそれは、謎の序章にすぎない。 描いたのは天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。 絵画に暗号を仕込み、構図に思想を埋め込む「知の錬金術師…