株式投資をしていると、どうしても「今がチャンスじゃないか?」という誘惑に駆られる瞬間があります。特に現金ポジションで待機していると、指先がうずき、証券アプリを開き、ついつい買いたくなる。いわゆるポジポジ病です。 この「ポジションを持たずにはいられない」病を、私は最近、**黒澤明監督の『影武者』**を観ながら必死に抑え込んでいます。株の調整局面を警戒しているからです。(もちろん当たるとは限りませんが) 「山は動かんぞ」──影武者の静けさ 『影武者』は、武田信玄の死後、その死を隠すために影武者が本人として振る舞うという物語。劇中、影武者となった男が、敵の挑発に対して打って出ることを禁じます。 その…