『法学の入り口――昭和おやじの決断』 大学から退学か再入学かの選択を迫られたとき、俺は再入学と同時に経済学部から法学部に転籍した。その理由は数字や数式が大の苦手だったからだ。 義務教育から高校まで、俺は算数、数学などの“数”という文字のつく授業は徹底的に避けてきた。 そう、俺はいにしえの剣豪の勝負哲学を実践してきたのだ。それは「必ず勝負に勝つ方法は、勝ち目のない相手とは戦わないこと」だ。 おかげで高校時代は危うく落第するところだった。 そんな俺が通信制の大学に入学するとき、なぜ数学の素養が必要な経済学部を選んでしまったのか。いまとなっては思い出すのもひと苦労だが、おそらく最終的にルーレットかア…