『私という名の変奏曲』連城三紀彦 「私、本当はあなたなんて愛していないわ」 真相はどこに? (※この記事の原稿は連城三紀彦氏の没後1年弱頃に書き上げてあった) 連城三紀彦氏の突然の死から1年近く経つ。これまで彼を避けてきたわけではないのだが、今まで1作も手に取ったことがなかった。だが、彼については様々な媒体からそれなりに情報を得ていて、かなりの実力を持つミステリー作家だと思っていたが、本書を読んでやはり評判通りだと納得した。彼の代表作が「変調二人羽織」「戻り川心中」などの短編とされているので、短編中心の作家だと思っていたが、『暗色コメディ』(文春文庫)をはじめ、長編もけっこう書いているのを知っ…