大河ドラマ『べらぼう』の始まりのタイトルロールの中に、「題字 石川九楊」とあるのに目が留まった。元々、この字、可愛いなあ という印象はあったのだ♡ 書家で書道史家でもあられる石川九楊(きゅうよう)さんの書は、以前から好きで注目していた。氏は、もちろんどんな書体でも書けてしまう大家だが、この『べらぼう』の文字は、楽しくなるような遊び字だ。 ここの『う』の文字は、普通なら鰻屋さんにあるような縦長の『う』にしがちだろうが、そうではない理由は、「この場合の発音が『お』に近い為、その口を開いた形に似せた」という。そういうところまでよく考えられていて、確かに何か喋りかけてくるような戯けた(おどけた)感じが…