息苦しいまでの緊迫感と重苦しい空気感 日本、黒澤明監督、143分 高台の上に建つ瀟洒な邸宅にすむ権藤一家。製靴会社の常務権藤の息子と間違えられて、運転手の息子が誘拐された。要求された身代金は三千万円。権藤はそのお金がないと会社を追われるのだった。 苦悩の末、権藤は運転手のために全財産を投げ出して三千万円を犯人に受け渡し、無事子供を救出する。救出してからの警察の捜査が緊密な連携で見事なものだった。 前半は権藤の葛藤と決断を描いた室内劇であり、後半は犯人を追う警察の捜査劇に分かれていた。 後半は刑事たちが犯人の手がかりを追う様子がリアルに描かれていた。そのサスペンスに引き込まれてゆく。何といっても…