最終阿房列車みちのくを行く 東京の、決して美味しいとはいえないむっとする空気も久しぶりだと懐かしい。バタンと開いたモハネ583-85大ムコ(盛アオ貸出)の折り戸の向こうからそんな夏が入ってきた。その中に私は一歩踏み出す。2歳半の娘の足元を気にしながら家内もゆっくりステップを降りた。そこにあるのはいつもの東京序曲、上野駅喧噪編。「うえの〜」の低い男声アナウンス、降り立った客たちの頭が揺れて続き、大小の荷物たちはその後を引きずられるようについていく。昨日、昼過ぎに札幌を出た12D特急「北海2号」キハ183-3函ハコは塩谷の海岸をかすめ、蝦夷富士の麓を縫って暮れなずむ函館に着いた。そこから24便八甲…