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同性愛者のこと。gay。

概要

かつて差別的な意味で使われることが多かったクイア(日本語でオカマ)などの言葉に代わり、欧米の主として男性同性愛者らが自らを肯定的に再定義するために、「陽気な・派手な(gay)」という単語に新しい意味を持たせたのが始まりといわれる。現在では女性同性愛者も含めることも多い。また[[レズビアン]]と[[バイセクシュアル]]、[[トランスジェンダー]]を合わせて総称した「[[LGBT]](GLBT)」も多く用いられている。

日本では1980年代半ば頃まで、英語の意味から離れて「女装した男性(ニューハーフ)」を「ゲイボーイ」と呼んでいた時期があったが、現在は本来の「男性同性愛者」の意味が定着し、女装男性はニューハーフや女装家と呼ぶようになっている。

日本におけるゲイの状況

ゲイは時代の中で常にマイナーな存在であり、ゲイ情報と言えば1971年に創刊された薔薇族などのゲイ雑誌や新宿2丁目など一部地域でしか得られなかった。そのゲイ雑誌は新聞などに広告が出ないため書店で偶然発見するしかなく、運良くゲイ雑誌に出会えたら良かったものの、多くのゲイにはゲイ雑誌の存在自体知られていなかった。それが1990年頃からメディアでゲイブームが起き、文藝春秋の「クレア」(1991年2月号「ゲイ・ルネッサンス91」)などの雑誌やテレビの情報番組*1などでゲイや2丁目が多く取り上げられ、ゲイやゲイ雑誌などの存在が知られ、ゲイにとっての情報源は徐々に拡大した。

出会いツールも大きな変化を見せた。それまではゲイ雑誌の文通欄やゲイバーで出会うしかなかったが、1980年代後半にゲイ専用の伝言ダイヤルやダイヤルQ2が登場することで様変わりし、自宅の電話から見知らぬゲイ同士が出会えるようになった。ただしゲイダイヤルの番号は殆どがゲイ雑誌に載っているため、ゲイ雑誌を購入した人にしか知られていなかった。

そしてWindows95が発売された1990年代半ば以降は、インターネットとパソコンの急激な普及と、ゲイ向け出会い系サイト(MEN'S NET JAPANは1996年開設)の登場の結果、自宅にいながら誰でもゲイに関する情報を調べたり、ゲイ同士で出会うことが可能になった。携帯のゲイ向け出会い系サイトも90年代後半頃から普及し、携帯電話でも出会えるようになった。それにより世間体を気にしていた人や地方在住者、外国人らとの交際も容易になった。また気軽に見ることの出来なかった男性ヌードグラビアや成人漫画も見る事が可能になり、インターネットを切っ掛けにゲイとして自覚する者も多くなった。しかし、これらのことにより、これまでゲイの重要な情報メディアであった旧来のゲイ雑誌は次第に衰退し、時代の波に乗る事が出来なかった雑誌は次々と廃刊を余儀なくされた。

ゲイの法的状況

日本では性同一性障害の事例を除き、同性愛者は存在しないことになっており、同性愛の権利を定めた法律などは存在しない状況である。同性婚やフランスのパクス法などのようなパートナー制度も認められていない。但し昔から養子縁組を結ぶゲイのカップルはいる*2

それが近年は、地方自治体などで同性愛者であることをカムアウトして当選する者も出てきている。また携帯電話キャリアによっては家族割のような割引が同性愛者のカップルにも適用されることがある。2012年4月、東京ディズニーランドでは、当初は同性結婚式を拒否されたがその後認められた。2012年放送のNHKハートネットTV『Our Voices結婚・パートナーのあり方(1)“僕と彼”との結婚式・オランダ』などでも同性愛者の置かれた状況や法的な保護の適用外になっていることについて、幾度か取り上げられるようになっている。

ゲイの分類・・・ゲイには大きく分けて以下の5タイプがある。

1.男性的なゲイ(ホモセクシュアル)・・・最も多くゲイの過半数を占める。女装はせず、男性らしい服装をしていて、心も男性である。身体は男性のままでいたくて、自分の男性器は喜ばしいものだと感じている。オネエ言葉も使わず、男言葉を使う。男性性を自然と受け入れており、男性として、男性らしく、男性を愛したいと思っている。恋愛対象が同性であることを除いては、異性愛男性と殆ど変わらない。ジムなどで鍛えている人も多い。日本ではカミングアウトしていない人が多数を占める。内面が女性的なゲイは「オネエ」や「トランスジェンダー」と呼び区別する。昨今、テレビなどでゲイとオネエが同義語で使われているが、これは誤解に基づくものである。
2.女性的なゲイ(=オネエ)・・・男性的なゲイの次に多い。女装願望はない。身体も服装も男性のままでいたくて、自分の男性器は喜ばしいものだと感じている。男性として男性を愛したい*3と思っているが、心が女性的(オネエ)で、オネエ言葉を使うところが男性的なホモセクシュアルと違う。男性度、女性度は相対的なものであり、内面性の女性度(性自認)には個人差がある。男性的なゲイとの境界はやや曖昧。

今、メディアに出ているゲイタレントの多くは、女性度が高いゲイや下節で説明するトランスジェンダーである。昨今、テレビなどでゲイとオネエが同義語で用いられているが、これは誤りであり、オネエはゲイの中の一部である。2丁目などゲイコミュニティの中では、ゲイ全てではなく、オネエ言葉を使う女性的なゲイをオネエといってきた歴史がある。

3.女装をしないトランスジェンダー
女装をせず身体も男性のままでいたい女性的なゲイ(オネエ)の中でも、「完全に女性として」男性を愛したいと思っている女性度の高いタイプもおり*4、彼らはトランスジェンダーと呼ばれる。トランスは「向こう」、ジェンダーは「性」であり、向こう側の性(異性)として生きているという意味である。但し身体が男性で心が女性に近いが、性の不一致ということではなく一致している。男性は男性らしくすべきという、性の社会規範とは一致していないということであり、本人にとっては一致しており、身体と格好は男性で心が女性という持って生まれた性である。女性的なゲイのと境界はやや曖昧で、数は多くはない。

4.トランスジェンダー + トランスベスタイト(=女装家)・・・女装はするが、身体は男性のままの人。自分の男性器は喜ばしいものであり、性転換手術は望まない。心は女性的(オネエ)。トランスジェンダーがもう一歩女性に近づき、女装をしたいという人。女装をするトランスジェンダー。最近は女装している状態をトランスベスタイト(異性装)より、クロスドレッサーと呼ぶことが多い。ゲイの中の僅か数パーセントしかおらず、マイノリティーの中のマイノリティーである。

5.トランス・セクシャル(ニューハーフ、性同一性障害)・・・持って生まれた男性の身体に違和感があり、性別適合手術を受けて本来の性である女性に戻る人。女装をし心も女性で完全な女性として男性を愛したいと思っている。近年は同性愛より異性愛にカテゴライズされる。(男性から女性に性転換し、女性として女性を愛したいという人もいる。その場合は女性同性愛になる)。ニューハーフと女装家を合わせて、ゲイ全体の僅か数パーセントしかいない。

関連項目


ゲイのボクから伝えたい 「好き」の?(ハテナ)がわかる本──みんなが知らないLGBT

ゲイのボクから伝えたい 「好き」の?(ハテナ)がわかる本──みんなが知らないLGBT

*1:関東ローカル「プレステージ」ゲイ特集など。

*2:「オトコのコのためのボーイフレンド」(少年社)より。

*3:2012年10月7日放送日本テレビ系「ナカイの窓」での広海・深海の発言より。

*4:2012年10月7日放送日本テレビ系「ナカイの窓」でのクリス松村の発言より。

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