1982年、渋谷駅南口に開館したミニシアター。 劇場はユーロスペース1、2の2館があり、座数数はそれぞれ75、106。ここでしか見れない映画をいっぱい上映してくれる映画館です。 2006年1月14日から桜丘町から円山町の『Q-AXビル』に移転リニューアル。2スクリーンはそのままに座席数は「ユーロスペース1」が92席、「ユーロスペース2」が145席となった。 旧ユーロスペース跡地には『シアターN』がオープン。
前作に続いてユーロスペースにて鑑賞 SFは苦手なのに、何故か昔に読んでいた筒井康隆の同名小説が原作 長塚京三が12年ぶりに映画主演と聞いて、さらに観たくなった 渡辺儀助(長塚京三)は、かつてフランス文学の権威だった 大学教授の職もリタイアし、妻の信子(黒沢あすか)には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋にひとりで暮らしている 77歳になった今も、決まった時間に起床し、質素ながら健康的な料理も自分でつくり、清潔な規則的な生活を送っている 依頼される講演の報酬と年金で、あと何年暮らせるのかという計算をしながら、Xデーを迎える準備を常にしていた 後半はそれなりにSF的な展開ながらも上手に夢と現実を織り…
マン・レイの短編(サイレント)映画に音楽をつけたいと考えたジム・ジャームッシュ ついには、映画「パターソン」でプロデューサーとして起用したカーター・ローガンと組んでいる自身のユニット「スクワール」の音楽を合わせたライブを2017年から行う そして、その活動の集大成として映画化されたのが、マン・レイが監督した「理性への回帰(リターン・トゥ・リーズン)」「ひとで」「エマク・バキア」「サイコロ城の秘密」の短編4本の4Kレストアによる美しいモノクロ映像に、スクワールによる繊細かつ破壊的な音楽を融合させた本作 すんなり楽しめる作品ではないだろうという確信もあって(笑)、それなりに覚悟してユーロスペースに…
ユーロスペース渋谷にて、カウリスマキ作品を といっても、監督をしているわけではなく、彼が地元フィンランドのカルッキラという小さな町にミニシアターを作る過程を描いたドキュメンタリー カウリスマキ監督の仲間たちや、その暮らしぶり、そして町の様子などがよくわかる、ファンにとっては感涙モノ 引退を撤回して復帰した「枯れ葉」のあと、いったいどんな作品を作るのか気になっていたけれど、こういう形で楽しませてくれるとは思わなかった ユーロスペースのロビーでは、手作り感溢れるキノ・ライカの展示も ↓ 久しぶりに、パンフレットまで購入してしまった かつて鉄鋼の町として栄えたカルッキラも、今では美しい森と湖、そして…
「映画芸術」という雑誌の 2023年日本映画ベスト&ワースト というタイトルに刺激されて購入 ワーストの一位に「月」と「怪物」の二作がランクされ、個人的にはベスト9に入れた「658km、陽子の旅」の上位に入っているのに驚いた と同時に、この雑誌のワーストの意味するところを何となく理解 一方でベストには、一位から「花腐し」、「福田村事件」、「せかいのおきく」に続いて四位にランクされた本作が気になり鑑賞(@ユーロスペース) 終戦直後、辛うじて焼け残った居酒屋で、夫と幼い子供を失いひとりで暮らしている女(趣里) 何の希望も無く、酒を卸に来る男や、居酒屋の客に体を売って毎日を凌いでいた ある蒸し暑い日…
6年ぶりのアキ・カウリスマキ監督最新作『枯れ葉』を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。テーマが恋愛だったけれど、労働者シリーズに入ると思う。ほぼ無表情な男女の心情を、時折差し込まれる歌が表現していて、しずみがちな時に救いもある良い曲でした。久しぶりの新作はなんだか優しさというか柔らかさを感じました。あと時折背景に現れる映画のポスターのチョイスがニクい! 監督独特の湿っぽいライティングも、沈黙のユーモアも健在で好き。たった一言だけ発せられただけだったけれど、世界情勢を憂いているメッセージは強烈でした。 ユーロスペースは、特集上映「愛すべきアキ・カウリスマキ」…
いよいよ本日から公開される、アキ・カウリスマキ監督の最新(祝・復帰)作 先週、ユーロスペースで行われた先行上映に行ってきた 平日の夜にも関わらず、地味なフィンランド映画を観に足を運んだ、奇特な人たちで溢れていた しかしこの地味なフィンランド映画は、今年のカンヌ映画祭で審査員賞を受賞 今年5月にパリに行った時には、映画館で特別上映されていた(言葉が理解できなくても観たかったなあ) フィンランドの首都ヘルシンキ 勤務先のスーパーマーケットで、賞味期限切れの商品をくすねたことで失業してしまうアンサ(アルマ・ポウスティ) ひとり暮らしの彼女は、自宅でよくラジオを聴いているけれど、最近はロシア・ウクライ…
引用元:filmarks.com 明日12月9日から、渋谷ユーロスペースにて「愛すべきアキ・カウリスマキ」と題して、彼の17作品が上映される デビュー作「罪と罰」や、初期の「カラマリ・ユニオン」も観たいし、2000年以降の本作や「希望のかなた」をスクリーンで観直すのも良い 料金は一般で1,400円、2本目からは(半券の提示で)1,000円という嬉しい企画 彼の新作「枯れ葉」も、15日に公開される中、さらに忙しい師走になりそう(「枯れ葉」は、先行上映で先日既に観たのだけれど、それはまた別の日にレビューします) 警備会社に勤めているコイスティネン(ヤンネ・フーティアイネン)は、夜間の百貨店を担当し…
20数年前、「叶えたい夢がある」と反対する親を振り切って、青森から東京に出て来た陽子(菊地凛子) もうとっくに夢は諦めて、フリーターとして何となく毎日を過ごしていたけれど、ノコノコ帰るわけにもいかず、以来父親とは会っていない ある朝、自宅アパートで寝ていると、従兄の茂(竹原ピストル)が訪ねて来て、「伯父さん(陽子の父)が亡くなった」と言う 昨夜、運悪く陽子の携帯が壊れてしまい、連絡がつかない状態になっていた アパートの前に停めた車で待ってくれていた茂の妻子と一緒に、一路青森まで向かうことに ところが、途中のサービスエリアで、茂の子供が怪我をしてしまい、慌てて病院に行く際に置いて来た陽子とはぐれ…
全国各地にあるミニシアターに、 文化発信の場所として存在し続けてほしい!! という想いを4人の映画監督がぶつけたオムニバス映画 ルールはただ一つ 必ず全国どこかのミニシアターで撮影を行うこと 「銀幕エレジー」@深谷シネマ(埼玉) 「シネマコンプレックス」@シネマ・ジャック&ベティ(神奈川) 「俺と映画と、ある女」@横川シネマ(広島) 「colorful」@御成座(秋田) この4作品の中で、ストーリーがすんなり入ってきたのは「俺と映画と、ある女」だった 映画監督として初めての長編映画を撮った僕(今野浩喜)は、広島の横川シネマで上映して貰えることになる 無事に上映を終え、打ち上げでは、支配人やその…
この作品がフランス映画であれば、「さすが哲学好きの国民だなあ」と、劇場に行くこともなかっただろうけれど、北アイルランドのベルファストにある、男子だけの小学校が舞台のドキュメンタリーと知り、ユーロスペースにて鑑賞 北アイルランド問題を扱った映画は、これまで一度もスルーしたことはない 「ベルファスト」、「ベルファスト '71」、「父の祈りを」、「ハンガー」等、7-8本は観たと思う 書籍やニュースにも、都度触れてきたけれど、毎回思うのは 「どうして怒りを抑えられないのか」ということ 譲れない理由があったり、身内が被害に遭ったりという事情は理解できるけれど、民間レベルで報復を繰り返すことに、何故限界を…