愛知県は西側の旧尾張国と東側の旧三河国の二つから成っている。旧三河国の領域は、矢作川流域の岡崎や豊田などの西三河と、豊川流域で、静岡県と境を接し、県境を越えて浜松とも繋がりがある東三河に分かれる。東三河を北から南へ貫いて流れる豊川の下流域は平野になっている。豊川が三河湾に注ぐあたりに、東三河の中心都市・豊橋の街があり、その北側、平野の真ん中に豊川市がある。今回は豊川市を歩いてみた。 東名高速道路の愛知・静岡県境 現在の豊川市域は、古代において三河国の中心だった。現在の市中心部からは外れた所だが、三河の国府があった場所が市域にある。今にまで残っているのは、国府の一画に建てられた総社。総社とは、各…